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[31]赤2.マルターディンガー |
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┏━┓┏1.ユンゲレーベン ┃赤┣╋2.マルターディンガー ┗━┛┠ (アルテレーベン) ┗3.レゼルヴェ
次は、2.のマルターディンガーだ。 当然ながら、1.ユンゲレーベンより、重くなる事を想像する。
マルターディンガー シュペートブルクンダー Q.b.A
トロッケン 750ml
しかし、テイスティングしてみて、 ウエイトだけに観点を絞れば、ほぼ同等なのである。 段階的に重さが上昇する…と思って飲んだ人には 少々肩透かしだったかも知れない。
だけど、このグレードこそが、古の時代とはいえ、 世界を席巻したクオリティ。 フーバーさんの説明がワインの中に織り込まれた 緻密な構造と、その深い歴史を解き明かしていく。
当然ながら、ユンゲレーベンよりも樹齢が高いものを使う。 12年〜20年だ。 しかし、これだけでは、即、インパクトを与えるほどの味覚差は 明確にできない。 そこで、お約束の王道、単位収穫量の絞り込みを思い切って行う。 20%程度…と説明するが、これで より土壌と気候を凝縮したワインになる。
濃度でなくミネラルなどの風味がもたらす複雑さ、 パワフルさでなく深みが語りかけてくる。 樽も強さでなく、絶妙なバランスを受け止める事になる。
このマルターディンガーこそが、ある意味、 最もテロワールをストレートに表現したものとなっている。 それだけに、このグレードは、徐々に進化しているユンゲレーベンに比べて より大きな振幅を持ちながら進化してきたように思う。
マルターディンゲンの丘で繰り広げられた四季折々のストーリーが 遠く離れた異郷で繰り広げられる一瞬。
陽の光が、風が、雨が、冴え渡る空気が、湿度が… 織りなす交響曲を背景にして、 舌の上で繰り広げられるピノノワールのダンス。
口数少なく武骨に見えたこの指揮者は、 実は世界中の誰よりも繊細でロマンチストなのかも… と感じさせてくれた一瞬だった。
[To
Be Continued...]
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