[50]セオリー破り part3-1 真鯛のポワレに…
倉敷美観地区のフテューラ・フルール





オードブルはキスのカルパッチョとフレンチキャビア。
対応させたのは、シャンパン。
アンリオ スーヴェラン ピュール・シャルドネ。


    
そして自家製オイルサーディン。

次のワインは、ヴァン・ド・ペイ シャルドネ。
喧嘩をしない物が良いと考え、シュールダルクを選択。

残念な事に、グラスに注ぐとブショネ。
わずかではあるが、これはどうにもならない…。
そこで、次に出して貰ったのは、同じくシャルドネのヴァン・ド・ペイ(フォンタネル)。




  

まさにマリアージュ。
ワインが、思いの外進む。


真鯛のポワレ




セオリーは白。
敢えてフーバーのシュペートブルクンダー。
どうよ、これ。

え?なぜ赤?
という声が参加者から漏れる。

いつもサープライズがあって嬉しいというMさん。
彼の本質を衝く言葉に、逆に私は教えられる事ばかり。
フーバーのユンゲレーベンを

「ピノノワールのワインは、いつもどこかでブルゴーニュの存在を感じる。
 真似もあり否定もある。
 しかしこのワインには、ブルゴーニュの影を感じない。
 独自の存在だ」










その姿を現代に甦らせたフーバー氏の思いを
液体から読み取り、表現する能力には感服。
分かる人には分かる。
そのマリアージュの絶妙さにも感服。

しばし、そのワインの深い味わいに酔う。
ミディアム・ライトながらも、深く飽きさせない味わい。
イヤミの無い美しい香り。
かわいらしさを含んだ微妙なエレガンス。

このワインは、ある意味、日本人にとって
最も使い易いワインと言えるかも知れない。
そう感じた瞬間だった。

[To Be Continued...]


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この店にはコース設定はない。
その日の素材を見て、料理を決める。
任せておけば、その日最高のお勧めが出てくる。お料理にあわせて、人数が6人も揃えば、
調味料のようにワインを選んでいく楽しみがある。
温度が低いうちは
フルーティーさだけが見え、
やや閉じ気味の香。

しかし出てきたスープは
カボチャとオレンジの冷製。
この余韻の中に仄かに感じるオレンジが
ワインが開いて出てくる柑橘の香と絶妙にマッチ。
ワインをスープに合わせる、なんて…
そんな思い込みを払拭したスープ。
が出された時、掟破りを思いつく。
この店は、フーバーのワインを在庫している。

白い魚にピノノワール…なんて
ブルゴーニュしか知らない時は
考えもしなかった。
しかし、シャンパン、白と飲んだ後。
次のメインディッシュの赤とは
違うワインが飲みたい。
凄い。
さすがに若くても社長をするだけある人物だ。
シトー派のテネンバッハ修道院建立、
そして、世界最高と謳われた700年前の
“マルターディンガー”(ピノノワール葡萄の別名)
の脈々と続く系譜。