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ヴァイルがウチにやって来た [06] 伯爵の山 Nr.1 |
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ロバート・ヴァイルが村名・畑名を表記するのは、これから先はこのキードリッヒ村のグレッフェンベルグ畑のみになる。
そしてこの畑を買い足して面積を広げながらも、生産量は徐々に減少させている。
つまりは、凝縮度を高めているのだ。
このシュペートレーゼ、その清冽な酸、
密度のあるボディ、十分過ぎる甘み、
高貴なバランス…
もう何も言えない。
多分残糖は80g/L強だろうか、でもそれよりも全体像の美しさが心地よいのだ。
セミナーの途中で、現在規定された高級辛口カテゴリーのグローセス・ゲヴェックスはなぜ日本で販売しないのだ?という質問がなされた時、
「需要が高まればすぐ日本に輸出する」と言い、続けて
「このシュペートレーゼ原料を辛口に仕上げたのが我々のグローセスゲヴェックスとなる」
と言った。
つまりグレッフェンベルク畑のシュペートレーゼ級こそがヴァイルの考える最高素材のスタンダード、と言って良いだろう。
言い方を変えるならば、ヴァイルの本質にアプローチするなら、まずこのワインから…。
キ-ドリッヒャ- グレ-フェンベルク
リ-スリング シュペートレーゼ [2005]
残糖は推定で90g/L弱、グレープフルーツや他の柑橘、果実の香は梨やリンゴからトロピカルまで満載。
繊細で心地よい舌触り、重鈍でなく程良く力がありながらも繊細さと透明感を持つ味わい。
長い余韻の後に美しく締まるフィニッシュ。
香の中にどんな果物が居るかを言い合っても面白いほどに溢れる果実がグラスから湧き出てくる。
まだ若過ぎるが、それは約束された将来への期待となる。
ホンモノとはこんなワインを言うのだろう。
[To Be Continued...]
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