06-0809ラ・トゥール・ボワゼ来訪 [06] ヌーヴォー。本来の姿。

ボージョレが席巻している日本のヌーヴォー市場だが、
本来の姿はどんなものだったのか?
彼の造るヴァン・ド・ペイ・ヌーヴォーが
それを教えてくれる。

彼が所属するACミネルヴォアは、ラングドック地方の常として、
極めて多くの葡萄品種を植えている。
公称は16種類だが実はもっとあり、
それぞれに収穫日が違ってくる。

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早熟なものもあれば、晩熟なものもあり、
なんと45日間、収穫作業が続くのだ。
もちろん、収穫した葡萄は、即醸造しなければならないから、
選別・醸造…と、眠る間を削るほどの過密スケジュール。

途中に休日は取れるかも知れないが、
まったく無休になるかも知れない。
田舎オヤジだから頑張れる超重労働。

…って、労働の苦しさばかりに目を向けては
ワイン造りなどやってられない。
美味しいワインを造りたいという情熱があり、
飲んで喜んでくれる人がいる。
積み重ねてきた一年の努力が、実りとなる。

こんなに嬉しい事はない…と摘み取る手に集中し、
収穫できた葡萄の重さを楽しむ。
でも、この作業、やはり辛いのは事実なので、
飲みながら、楽しんで行いたい…と考える。

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コラ!担当営業S!一番重要な部分を隠してどーすんの!

実際、飲みながら作業するのだが、
総面積82ヘクタールという広さをカバーするには
助っ人を頼まざるを得ない。
そしてこの助っ人達と、ブドゥ氏本人が一日に消費する
ワインの量は、何と400本!
しかも食べ物もてんこ盛りの連日パーティー。

この収穫を楽しみながら飲むワイン、
もちろん、その年の収穫が、どんな具合か?
…を確かめながら行うのが重要になる。

従って、収穫の早い場所の葡萄
(ラ・トゥール・ボワゼの場合はシラーとメルロー)を
主体にして仕上げる事になる。

…といった状況で造ってきたのだが、
出荷日が法律で決められてしまい、逆算していくと
収穫日も決まってしまう。

その為、天候と生育具合から、葡萄のセパージュは
収穫・醸造の当日に変更してしまう事もある。

ヴァン・ド・ペイ・ヌーヴォ [2006] ドメーヌ・ラ・トゥール・ボワゼ 750ml Vin de Pay NOUVEA...
ヴァン・ド・ペイ・ヌーヴォ [2006]
ドメーヌ・ラ・トゥール・ボワゼ

自分たちが飲むために、その年の葡萄の状態を確かめる為に、
僅かだけ造られるこのヌーヴォー、
蔵元の仕上がりは10月10日頃。
これを高速船で運搬すると…
そう、間に合うのだ、
ボージョレ・ヌーヴォーの航空便の解禁日に。

しかも船便の運賃なので、格安。

余り、気にしていなかった南仏の
ヴァン・ド・ペイのヌーヴォー。
この金額ならば、そして
本当に作柄を知る目的なら飲んでみたい!
と思った私は、つい仕入れ約束をしてしまった。

45日間、飲み続け、食べ続けて体重が増える…
(収穫が終わった後は体重が10kg以上増えるそうだ)
という、ラ・トゥール・ボワゼのヌーヴォー。
ご予約で、ボージョレ・ヌーヴォー航空便と同梱可。
御一緒にどうぞ!

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