ボージョレ地区の中でもより品質が高いとされる、
“ボージョレ・ヴィラージュ”を名乗れる村の一つに
ランティニエ…という名前の村がある。
この村にあるシャサーニュというこのドメーヌは、
2002年のボージョレ・ヴィラージュのコンテストで優勝している。
このコンテスト、いかにもお祭的ではあるものの、
有無を言わせない選別方法。
プロも、醸造者も、一般人も、すべて参加するので
文句の言いようがない。
3つのグラスに注がれたグラスの中で、最も良いと思う物を判断するのだ。
その勝者を3つ集め、さらに繰り返していく。
グラスに注がれた状態だから、もちろん、銘柄は誰も何も分からない。
3者のトーナメントの繰り返しでトップに立つのが優勝!となるのだから
ここで勝ち抜ける事が、どれほどか、がお分かり頂けるだろう。
名前が売れていることも、どんな宣伝文句も、何も通用しない。
ただただ実力のみ。
勝ち抜いて来た実力は、このワインの品質にも如実に表れている。
造り手は「手をかけた葡萄の持ち味をそのまま残したい」と語り、
まさにそれが貫かれているヌーヴォー。
飲もうとしていたにもかかわらず、
昨年も一昨年も解禁日前に予約で完売となり、
今年は、個人買いして1本隠し持っていたものを出品。
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー
ドメーヌ・シャサーニュ[2006]
3,038円 (税込)
期待のせいか、輝いているように見える。
紅・赤・朱…どの漢字が最も適切なのだろうか。
紫のトーンはさほどではない。
香はストロベリー、カシス、カラントなどの華やかで魅力的。
さらに間違いなく木の香。樽から?だろうか。
こんな香の妙を呈するヌーヴォーは初めてだ。
味わいはフレッシュ、タンニンは少な目ながらも複雑で奥深い、
優雅さとバランスに心躍らせている自分に気付く。
これは確かにボージョレ・ヌーヴォーの頂点!と言って良い品質。
これほどの品質だから、醸造の過程の話は不要だが、
実は“ビオデナミ”。
同じビオ・デナミのボージョレ・ヌーヴォーでも
これほどの品質になり得るのだ!
と他の醸造者が美味しいと言ってる人に飲ませたい一本。
今回の試飲会では、僅差でリニシアルに人気で負けて、2位/15品目。
でもトップ品質であるのは疑う余地なし。
毎年飲むなら、これが良いかな?と思わせる造り手。
[品 質→ 普通 良い 優良 秀逸 ●最高]
[質:価→ 普通 良い 優良 秀逸 ●最高]
[To Be Continued…]