芸者にチョンマゲ、腹切り、フジヤマ…
これこそが日本だ!と言えば、そのズレに
笑いが漏れるだろう。
それは、「白の甘口」とドイツワインを断じる事に似ている。
既に生産量の3割以上が赤、そして4割が辛口白になっているのだから。
その赤のトップは、強烈な速度で進化し、
ブルゴーニュの特級に肉薄、いや凌駕さえする者が出現している。
本質に迫ろうとしない人には、形骸化したカサブタしか見えない。
しかしそれが剥がせたなら、
飛び散るマグマの奔流が、さらなる進化を続けているのが実感できる。
フーバー醸造所のワインは、客観的に見て、
毎年、品質が上昇している。
1990年代終わりよりも2001年が良い。
そして2002年の方が美味いし、
猛暑の2003年はさらに良い。
それよりも冷涼な2004年…と、
天候さえも越えてしまう進化を驚く以外にない。
フーバー醸造所の、畑の土壌は概ね
ニュィと同じ少し赤みを帯びた貝殻石灰岩層。
品種も同じピノノワール。ディジョンのクローヌ。
収穫量は、より厳しく絞り、なんと30hL/ha以下。
高品質な新樽を、贅沢に使う。
より良い畑の、より良い場所を得ていく。
そして徹底的に勤勉、最高の哲学を有する技の冴え。
世界の頂点の一つとなっても何ら不思議はない。
地球温暖化が拍車をかける。
だからこそ、国賓歓待にも使われるようになった。
フーバー
シュペートブルグンダー
“R” レゼルヴェ
余り誰もが飲まない内に、
世界の高みへ駆け上がってしまった造り手…それがフーバー。
できれば今の内に楽しんでおきたい。
既にドイツ国内でも入手が難しいのだから。