表記のシンプルさとリーズナブル・プライスが受けて
「クラシック」というカテゴリーは、
ある程度、定着した感がある。
しかし、同時に設定した規格である
グローセス・ゲヴェックスは、ほとんど通人にしか通用しない。
地方によってはエアステス・ゲヴェックスと名称を変えるだけでなく、
補糖ができたりできなかったり…
もう、何が何やら分かったものじゃない。
だけど、これ、難しく考えずに、
VDP(ドイツ優良生産者組合)が設定した、
『特級』畑の設定、そしてその製法規格だと勝手に判断している。
つまりは、『グローセス・ゲヴェックス』を名乗れば、
超優良畑で、それに見合った造りで醸される…
ドイツ版のグラン・クリュ!って思うようにしている。
少しだけ突っ込んで考えてみると…
1971年のドイツワイン法改正で、
マルターディンゲン村にある畑は
ビーネンベルク畑に統一された。
総面積は130haにも達し、
良い部分とそうでない部分が混在する事は否定できない。
その中でも、フーバー醸造所の所有は15haで
かなり良好な部分である。
さらに、グローセス・ゲヴェックス指定部分が10.45haある。
かつては、
Bienenberg(旧来のオリジナル部分)
Grabvenberg
Atzlenberg
と呼ばれた畑達である。
つまりは、所有畑15haのうち、
特級指定が70%もある…という事である。
レゼルベは、当然のことながら、
この特級指定部分からの原料を使う事になる。
マルターディンガー ビーネンベルク [R](レゼルヴェ) シュペートブルグンダー 赤 QBA トロッケン[2004]
レゼルベの樹齢は、かつては40年以上としていたが、
現在では、『50年以上』に表記を改めている。
進化する味わいと、その内容の凄さの秘密は
こんな部分にもあるに違いない。