フーバー醸造所は、マルターディンゲン村にある関係上、
ビーネンベルク畑が、最上にして唯一の所有畑だ…
と思っていた。
が、昨年末、「えぇのんが来ました」
と輸入業者が紹介してたのが3種類。
何じゃこれは?
…と眺めて見ると、フーバー醸造所が所有する
他の特級畑から造られたワインであった。
それも今までの、レゼルヴェ以上に厳しい規格品のようだ。
まずは《ヘックリンガー・シュロスベルク》
中世の要塞を頂きに持つ畑で、歴史を紐解くと
1492年からワイン造りが行われてきた。
要塞というくらいだから、傾斜が凄い。
最大部分は72度もあったりする。
同畑の全面積は50haあり、
フーバー醸造所は6haを所有
(うち5.49haがグローセス・ゲヴェックス)。
土壌は、シュヴァルツ・バルトの麓とすれば
非常に珍しい白い貝殻石灰層。
鋭角的なミネラルが抽出されるポテンシャルがある。
コート・ド・ボーヌに似たこの土壌は、
フーバー氏お気に入りの赤だけでなく、
白にとっても極めて好適な性質と言える。
ヘックリンガー・シュロスベルク シャルドネ QBA トロッケン レゼルヴェ 750ml
フーバー醸造所所有部分は、南もしくは南西向き、
強烈な斜度の為、日照を余す所なく吸収できる上に
水はけも極めて良い状態。
現在、ここに~35年程の樹齢の樹を植えており、
単位面積当たりの収穫量を、なんと
28hL/haまで絞り込む事により、
ちょっと凄まじいワインが産み出されている。
ヘックリンガー・シュロスベルク [R](レゼルヴェ) シュペートブルグンダー 赤 QBA トロッケン[2005]
ただし、生産量は、330箱程度。
日本に10箱も入って来ないワイン。
まさに「えぇもん」に違いない。