フーバーさんのワインを輸入する業者=ヘレンベルガーホーフは、
高品質のワインだけを厳選し、輸入するスタイルである。
従って、少人数で運営している。
だからこそ、フーバーさんと行動を共にするだけで
精一杯の状態なのだ。だから私が、
「セミナーの内容とワインはどうしましょう?。
資料などはどうしたら良いでしょうか」
と尋ねても、
「そちらで準備しておいて下さい」
で終わり。何の指示もない全くの丸投げ状態。
しかし、だからこそ、ヘタは打てない。
配慮を重ねる。フーバーさん、輸入業者、そして何よりも
セミナーに参加して下さる方々が
楽しめて、プラスにならなければ意味がない。
赤の世界トップレベルと言っても、白も同等以上に素晴らしい。
また、お料理と合わせる時、
赤だけでなく、白がある事が強力な武器となる。
甘い物もなかなか良いのは、幾度も試飲会で確認していたが、
価格的に考えて、メインイベンターに近いレベルになるので、
今回は外さざるを得ない。
結局、以下のようなレイアウトにした。
まず白ワイン、
「気に入れば、どれか買って下さい」とする以上、
買い易いワインも並べなければ…と
[白1]リースリング&ミュラートラガウ
そしてフーバーさんの実力を遺憾なく発揮する
[白3]シャルドネ レゼルヴ
この上のバージョンとして畑名付きがあるが、予算の関係でこのワインとした。
そしてメインとなるべき赤。
年々の進化。そしてぶっ飛びの品質。
[赤1]ユンゲレーベン
シトー派の魂を伝える
[赤2]マルターディンガー。
そして、コストを考えるならばアルテレーベンなのだが、
ここは圧倒的な品質を主張するべく
[赤3]マルターディンガー・ビーネンベルクのレゼルベ。
敢えて徴収させた頂いた参加費は、これらのワインで当然の赤字となる。
が、来て下さった方々(参加者・フーバーさん・輸入業者)
の気持ちを受け取る事で、私の心は嬉しさに満ちていた。
このワインをレイアウトしたレジメを作成し、
フーバーさんと輸入業者に渡した。
彼は、紙面をじっと眺めた後、こちらを見て、
首を一度だけ頷いて見せた。
…どうやら合格点が貰えたようだ。
そう考えるとホッとした。