08-0424ベルンハルト・フーバー来訪記念[21]セオリー破り2

セミナーの会場で、試飲がある場合には、
ミネラルウォーターが添えられている事がよくある。
ワインの味を利く時、パンなどよりも口の中を
ニュートラルに戻せる…と感じていた。

が、ある人が教えてくれた。

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ワインの造り手達は、どれほど凝縮感を出そうと
努力をしているかご存知ですか?
秋の雨に怯えながら、できるだけ濃い味わいの為、
それこそ命がけで頑張ってます。
なのにそれを水で薄めるのですか?

少なくとも水っぽい味わいを造るまい…
と努力している蔵元の前では
水で口をゆすがない方が良さそうですね。

…と言われ、さもありなん、と思った。

試飲会の時などに、自分で注いだワインを一口だけ飲み、
後を捨てまくっている人を見て
呆れかえっていた私だが、
もしかしたら、蔵元に対して
彼らが不快に感じる事をしていた…
と気づいた時、反省し、自らを戒めた。

以来、試飲・セミナー・ワイン教室の時、
ミネラルウォーターの使い方には
細心の注意を払うようにしている。

今回、フーバーさんのセミナー時に、ミネラルウォーターを
使うかどうか…は、主催者側となっている以上、かなり悩んだ。
バケットは用意するとして、水はどうだ…と苦しんだが、
当日の来訪時、本人に聞くのが一番確実だ。

その答えは、
「あなたの思うようにしてくれれば良い」
だった。
通訳が伝えて来たのは、
「私のワインの風味が水で薄まるような事はないので大丈夫だ。」

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との事であった。
それから、飲む順番について再度話したら、
「もし、レジメ通り白から飲むならば、
シャルドネ レゼルヴの後で
ミネラルウォーターなどを使えば良いだろう。」
との言葉を頂いた。

つまりは、フーバーさんのワインの
赤は格子戸であっても、白の特にシャルドネのレゼルヴになると
雨戸…という程でないにせよ、障子のような状況になって、
外の風景を見るのではなく、内側に目を向けざるを得なくなるのだろう。

それを開けて次のシーンに移るには、ミネラルウォーターを使えば良い…
ということなのだろう。

フーバーさんの白。
主張が強く濃度が高い…と言ってもちゃんと食事と調和する。
その中でもシャルドネのレゼルヴは、
最も濃度が高いものの一つ。

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シャルドネ レゼルヴ

その重厚さが次の赤をスポイルしないように…
という配慮からの言葉だったようだ。

[To Be Continued…]

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