┏━┓┏1.ユンゲレーベン
┃赤┣╋2.マルターディンガー
┗━┛┠ (アルテレーベン)
┗3.レゼルヴェ
この日のセミナーには提出しなかった。
どうしてもヒエラルキーを実感して欲しかったのと、
白も飲み比べたかったので、余りに種類が増えすぎると
テイスティングの印象がぼやけてしまうからだ。
逆に、もし、1本だけフーバーさんのワインを飲みたい…
と思ったら、これほど適するワインはないのでは…とも思える。
何といっても樹齢は20~40年の古木。
きっと、あの硬い岩のような土壌に、その根を染みこませるように
深く深くへ…と伸ばしているのに違いない。
その収穫量はなんと35hL/ha。
ちょっとこれは異常とさえ感じる数値だ。
1988年産のもの以降から、フィルター掛けをしていないと言う。
「今日はない」
と言ったフーバーさんの顔が少しだけ悔しそうに見えた。
もし1本だけ飲むならば、このワインはフーバー醸造所の、
マルターディンガーの、ドイツのピノノワールの
実力を推し量るに最適の物となるだろう。
「ランク的には、ブルゴーニュのプルミエ・クリュに相当」
と言うのが、豪語か、それとも控えめな言葉か…
舌に自信があれば、試して頂きたい一本だ。
また、ブラインドのブルゴーニュの試飲会の中に
入れておけば、舌の鋭い人ほど過ちを犯しそうな存在…
と付け加えておこう。