樽を考えるならば、素材を厳選し、乾燥を自分で行うだけでは、
まだ完璧とは言えない。
その樽にワインを寝かせて、
思いもよらぬ方向に育ってしまったら…
どんなに良いオーク素材でも意味は無い。
だから彼は検証する。
シュヴァルッ・バルトのオーク材で作った樽に入れたものと、
トロンセの樽に入れたワインを比較試飲した。
両者は甲乙つけがたい熟成を成し得ている事が確認できた。
『バーデン』が将来的な樫樽産地として認識される…
という実感を得たとのこと。
我々は近い将来、樽の産地として、
シュバルツ・バルトやバーデン…といった名称を
耳にする事になるのだろう。
究極のオークを選び、
手元で最高の状態になるように育て、
実際にワインを入れて素晴らしい熟成をする確認を得たからこそ、
2007年産のものから、ドイツ産樽を使ったワインをリリースする。
その樽は、葡萄と同じく、
完璧主義者=ベルンハルト・フーバーの血が通ったものになる。
期待したい。
その樽に抱かれたワインが
舌の上で踊るダンス。