さて、娘&wifeと昼食を終え、
保険の満期処理&加入という野暮用を済ませた後、
休日定番、高脂血症改善のトレーニングに出かける。
と言っても、自転車で20kmほどを走るだけだが…
どの程度の距離を、どの程度の速度で走っているのか…
は今まで全く分からなかった。
しかし今ではこんな物があり、結構重宝している。
気分によってコースを変えるのだが、
なぜか高梁川(岡山県三大河川の一つ)沿いに
走ってみたい気分になった。
倉敷市内の北部・酒津(さかづ)に辿り着く。
遙か昔は、ここから吉備の地で造った酒を
船に積んだ場所…ということで、名付けられた場所。
今、我々にとっては、倉敷全体を潤す
農業用水の起点としての貯水池、
そして水路がある場所としての印象が強く
疎水百選に選ばれたのも納得がいく風情。
そんな場所だからこそ、走りの要所としている。
辿り着く迄はさほど気にならなかったが、
酒津から川沿いに南下しようとするとすごい向かい風。
でも南から風で、何か心躍るようなものを感じる。
ギアは3~4段目がやっと。
時速は20キロに達する事はなし。
まぁ、トレーニングだから…とペダルを踏む。
自転車で走っている間は、MP3プレーヤーで音楽を聴いているのと
風景が変わる事だけが刺激。
風景から追憶や思考が生まれ
頭の中で交錯していく。
向かい風だったら余計のこと。
苦しさと、イヤーフォンをかすめる風切音が
想像を増幅していく。
水江の渡しへの道が右手に見えた。
知り合いが、ここで若い命の幕を降ろしてしまった事で
私は鬱病の恐ろしさを知った。
汗が噴き出しているはずだが、向かい風に
乾かされているのか、それとも吹き飛ばされているのか…。
自分が懸命に関わってきた事や、心を注いで来た事が
外的な要因から、誰にも知られる事なく、また結果が何も出ず、
蒸散し、消えてしまった…そんな気分になったのを思い出していた。
MP3プレーヤーから、キングクリムゾンのエピタフが
タイミング良く流れてきて
つい潤んだ目も、南風によって干上がらされてしまった。
本来ならゆったりと流れる高梁川の流れに沿って行けば、
緩やかな下りになってるはずだから、楽に進むのだが
風が押し戻そうとする。
逆らって前に進み続けたが、30分走った所で横に逸れた。
すると、全くの無風。いや追い風。
スピードメーターはすぐに30km/hを示す。
それなのに、前からの風を殆ど感じない。
我慢してた涙が溢れるように、体中から汗が噴き出した。
家にたどり着いてシャワーを浴び、
横になって、DVDを観る。
それぞれのエピソードでのテーマは、
深く考えるほどに、味わいを増す。
また、艦長の言葉は人生の多くの場所で教訓となる。
…そんな画面を見ていたらうつらうつら…
というのも休日ならでは。
[To Be Continued…]