検体は7品目。以下の通り
2005年物
(A) No.104 Nadalie(フランス系)
(B) No.105 Allier(フランス系)
(C) No.106 American(アメリカ系)
2006年物
(1) No.108 Pennsylvania(アメリカ系)
(2) No.109 Allier MT(フランス系)
(3) No.110 Allier MT(フランス系)
(4) No.111 Pennsylvania(アメリカ系)
オークの種類も簡単にアメリカ産とかフランス産とか言ってたけど、
単純でないことを名称から知った。
最近では、焼き具合のオーダーできるらしいので、
製造側としてのチューニングはかなり難しそうだ。
さて、まず各々を単体で飲んでみる。
2005年ものは、概ね酸が強い。
果実味は十分にあるのだが
酸の強さが目立ち過ぎるスタイル。
2005年の単体は、共感得るのはなかなか難しそうだ。
一転して2006年物、気候も違ったという事だが、
それよりも、余りに強烈な酸を和らげる手法を施した…と言う。
するとどうだ。この味バランスは。
一挙に良くなっている。
それでもまだ酸は強めであるが、数段上に上がっている。
中でも
2006年物(1) No.108 Pennsylvania
は非常に良い。
単品で販売可能である。
山葡萄は高価で、なかなか安くはならない。
多分、三千円の上の方になるのだろうが、
ポリフェノールの多さ、そして今話題のリスベラトールの多さでは、
ヴィティスヴィニフェラ系の一般的なワインの
数倍の含有量を誇る健康派だ。
味がこの領域に達して、健康という付加価値がつけば
あながち無理とは言えないかも知れない。
そしてこれがもし2000円程度になったとすれば
全日本レベルに到達…と言い切ることができる。
なかなか難しいだろうが、頑張って欲しい…と願っている。
さて、それに次いで単品で良い素材は
2006年物(2) No.109 Allier MT
である。
ただしこれは単品で出したら、前者(1)には及ばない。
一方(3) No.110 Allier MT
は、少し木の香が癖があるように感じるし、
(4) No.111 Pennsylvania
は、ボディがヘナッとして、
木の香が前に出過ぎている。
樽に入れると思い通りに成長してくれるとばかりは限らず、
かなり難しいことなのだ…と単品を飲んで実感した。
個々の特徴をしっかりと頭の中に置いて、
次に、色々なブレンドに挑戦していく。
1:1とか、さらに1:1:1…1:2:1など、細かに繰り返す。
余り多くを混ぜても思い通りの素性へとは伸びず、
また、伸ばしたい個性が隠れたり…
とこの作業の難しさを知った。
[To Be Continued…]