08-0319 ビストロ・ヴォナ村安田 食事会 [準備-4]ブルゴーニュ三昧

ヴォナ村・安田シェフのお料理に「ブルゴーニュ三昧」、
アメリケーヌ・ソースの後に来るメインディッシュなら
極めて単純に、“ピノ・ノワールの赤”に違いない。

メインディッシュに対応させる赤ならば、
十分な飲み応えがなければならない。
しかし「ブルゴーニュ三昧」を謳うならば、
ボルドーの赤ワインを持って来る訳にはいかない。

さらにお料理がバルバリー鴨で、繊細なマスタードソース…
ときたらなおさらだ。

どうする?…と悩んでいる時、輸入業者の営業が
1本のワインを持ってきた。

「このワイン、めっちゃおいしいでっせ!」

と注いだワインを飲んだ時、私は心の中で、

「これだ!」

と叫んでいた。
リューリー1級 シャン・クルー
ドメーヌ・ミッシェル・ブリデ2002年

綺麗に熟成を成し得たピノノワールの典型。
偏った臭いは無く、美しく、角が取れた風味。
円やかなミディアムボディで、十分な複雑さと広がり。
見事に育ったブルゴーニュ・ワインだ。

「これだ!」と叫んだのは、このワインの
美味しさに感動したから…だけではない。
これを踏み台にして、さらに高みへと次を打ち上げる
二段式のストーリーが閃いたからでもあった。

この綺麗に熟成したワインに、さらにもう一回り、
造りと年号を膨らませたワインをトリに準備する。
もちろん、そのトリこそが、メインディッシュである
バルバリー鴨の粒マスタードソースをさらに引き上げたら、
二段式ではなく、多段式となり、
月へも到達できるジュール・ベルヌ気分だ。
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実は、「これだ!」とつい口から漏れたのは、
そのトリが、同時に頭の中で決まったからでもある。

それは、このワイン。
コルトン・ブレッサンド特級
ミッシェル・ヴォアリック 1995年

『ワイン屋なんて、どこも同じ?』…なんて言うのは、
物流として動く安物(価格だけの意味ではない)しか
経験が無い人の、世迷いゴト…といえる内容を持つワイン。
そう、私が意思を持って9年程抱え育てたのだ。

そして魚~肉へ合わせるワインが決定した。

ブルゴーニュ ロゼ ロザエ ロブレ・モノ 2006
リューリー1級 ミッシェル・ブリデ 2002
コルトンブレッサンド特級ミッシェル・ヴォアリック1995

この3本が作り上げるラインが見えた時、
今回のコースに対するワインの土台は定まった、
と感じた。

[To Be Continued…]

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