08-1231 幻の鑑評会提出用 富志美盛最後の頂点2

2007 富志美盛 大吟醸本醸造しずく原酒
大野酒造 その2
Fushimizakari Daiginjo Honjozo Shizuku Genshu Part2

この酒は、「鑑賞」しなければならない…そう考え、
家に持ち帰り、再度テイスティングを行ってみました。

外観は、ほんの僅かだけ黄色を帯びたクリアーな美しさ。
澄み切った透明感に、色が物足りないかな…と感じるのは、
ワインしか飲まない者の、勝手な思い込みなのでしょう。

香は沸き立つ吟醸香。青リンゴ。
フルーツ凝縮体と感じさせる富志美盛ならではの豊かな香。
特に桃。白桃・黄桃・スモモ。
さらに梨。洋梨。さらにカリンなどの香。

加えて複雑な要素が次々湧き上がってきます。
何?この液体は…。まだ出てくるの?
煎茶、畳表、エステル…
それらの集合体は、土や草を連想させ
故郷の懐かしさを喚起させます。

舌触りは柔らかで滑らか。
が、すぐに力強さが追いかけてきます。
ボディはパワフルに膨らみ、重厚でどっしり。

ツヤのある舌触り、膨らむ味わいは、きめ細やかで美しい。
アフターテイストは満ち溢れるほどに豊か、
余韻は途方もなく続いていきます。
決して特産品とオーバーラップさせるつもりはないけど、
つい桃太郎を連想してしまう…。

至高を目指す思いの反復、そして技術の集積。
そして魂の求める一本の道に残されていく歴史の縮図。

この酒に出会えて、日本酒の一つの究極の姿を知りました。
残念なのは、この生産が最後…という事。
これこそが、「倫子の酒」。
出会う事ができ、感動を得た私は
日本一の幸せ者に違いないのです。

【希少品】富志美盛 大吟醸 雫酒 岡山酵母(O) 500ml【希少品】富志美盛 大吟醸 雫酒 岡山酵母(O) 500ml (酵母表示)

【希少品】富志美盛 大吟醸 雫酒 岡山酵母(O) 500ml

【希少品】富志美盛 大吟醸 雫酒 広島酵母(H) 500ml
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08-1231 幻の鑑評会提出用 富志美盛最後の頂点1

2007 富志美盛 大吟醸本醸造しずく原酒
大野酒造 その1
Fushimizakari Daiginjo Honjozo Shizuku Genshu Part1

100325_1これを皆に飲んで貰ったらどうでしょう…
と倫子さんが出してきた酒。
瓶のサイズは500mlと小さい。

何?と聞く前に、利き酒用の猪口に
その酒は注がれました。
吟醸香が沸き立ってきます。

ワイングラスでないので、香を口に入れてからでないと…
と思い、口の中に入れた一瞬、衝撃が背筋に走りました。
声が出ない。いや、出せなかったというのが正しい表現。

「これは鑑評会用に造った酒を、時間が経つので火当てしたもの」
という倫子さんの声が、遠くで聞こえるように感じる程に饒舌な酒。
この酒の在庫をすべて、盛り上がるパーティーの席に出す…
というので、それは止めて貰いました。

これほどの酒は、酔った勢いで飲むべき存在ではありません。
皆に振る舞うとしても、一杯だけで良いと判断できます。
分かる人には、それで十分過ぎる感動を与えられますから。
100325_2
分からない人は何杯飲んでも
分からないのだから、やはり
その一杯だけで十分でしょう。

コンペティション用、採算を度外視した造り、
原材料は山田錦だけを使ってる。
65%を削り落として
芯白だけを35%磨き出す…という
究極のエエトコ取り。
岡山酵母で醸造、
最も贅沢な雫取り。
水割りもしない原酒。

備中杜氏の魂が、この液体の中に宿ってる。
猪口から口に流れ込んできた一瞬で
富志美盛の織りなしてきた歴史が
絵巻物のようにくり広げられていく…。

この酒について多くを語る必要はないのです。
なぜなら、酒が語ってくれますから。

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