フリッツ・ハーク [7] 乙女という名の畑
1605年の記録では、フリッツ・ハーク家の所有畑は、
ブラウネベルガー・ユッファー・ゾンネンウーア
と
ブラウネベルガー・ユッファー
の二つ。
ナポレオンはこの畑を、
“モーゼルの真珠”
と呼んでいたほどの存在です。
今と同じ?…って思われるでしょうが、
その時の村の名前は、ドゥーゼモント(Dusemond)村だったのです。
1925年に、二つの畑の名にちなんで、
村名をブラウネベルク村と変えたのです。
偉大な畑が村名となるのはジュヴレィ・シャンベルタン村と
似た流れと言えるでしょう。
ユッファーは、この地の方言で、未婚or独身の意味です。
かつて、この畑を所有していた
貴族によってつけられたと伝えられています。
その貴族には3人の娘がいて、結婚して欲しいと思っていました。
が、彼女たちの献身と愛情は、余りに美味しいワインを産み出す
畑とワイン造りに向けられてしまったのです。
困った両親は、娘達のあてつけに
ユッファーJuffer(Jungfrau=乙女の方言)と名付けた…
という事です。
そして、1957年、ヴィルヘルム・ハーク氏は
父親からこの畑と醸造所を引き継ぎ、
ドイツのトップへと躍り出て、
世界的に有名な造り手となったのです。
彼の造りは、畑名そのままに美しい乙女のごとく…
収穫量制限を重ねた葡萄をさらに選別、
ボトリティス・シネリア(貴腐菌)をつけずに熟成させます。
従って同醸造所の産み出すワインは、
アウスレーゼのゴールドカプセル(金冠)が
最上の物と考えて良いでしょう。
(トロッケン・ベーレンアウスレーゼは
2003年などには生産されていますが、
意図的だったかどうかは分かりません。)
ブラウネベルガー
ユッファー ゾンネンウーア
リースリング アウスレーゼ
金冠 No.09 ハーフボトル[2003]
5,400円 (税込)
ブラウネベルガー
ユッファー ゾンネンウーア
リースリング アウスレーゼ
金冠 No.12 ハーフボトル[2003]
5,400円 (税込)
通常のQBAの収穫時にさえ30%を選果で
落としてしまう厳しさは、ワインのボトルの中で
輝き続けているのです。それは…
軽さを保ちながらも集約され、
繊細ながらも深さと広がりを持ち、
透明感がありながら美しく、
豊かで長く、心惹かれる味わい。
ブラウネベルガー
ユッファー ゾンネンウーア
リースリング アウスレーゼ
金冠 No.09 [2004]
10,900円 (税込)
これがモーゼルのリースリング。
どこの誰が真似しようにも、決して届く事のない
至高の領域にあるワインです。
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