Non がんこおやじの手造りわいん
仲村わいん工房
Part12
小ヶ谷畑は、棚仕立てで、メルローと
カベルネソーヴィニヨンが植えられてます。
6月終わりではまだ緑色の粒を見ながら、
「棚仕立てなんですね」と言うと、
(多分、同じ事をよく言われる?)
すぐに返事が返ってきました。
垣根もやってるけど、品質は大差無く、
棚の方がわずかに良いそうです。
その上、垣根の場合、猪が食べに来て、
下の房を食べてるうちは良いけど、
食べ尽くしたら、それより上へ…
と狙ってきて、樹を折ってしまうとのこと。
周囲(辺り一帯デラウエアの産地)がすべて垣根ならまだしも、
棚造りばかりの上に「電柵」(電気を通して動物の進入を阻む)
を付けてるから、よけいに垣根造りの葡萄が狙われ、
メリットが無い…とのこと。
絶対に垣根が最高…なんて思ってるのは、
環境や状況を知らない者の単純思考である事が分かりました。
そして注目すべきがこの葡萄。
ミツオレッド、という品種。
カベルネやメルローがまだ緑の時期でも
既に赤。枝も、葉脈も赤。そして長粒。
専門機関で調べても良く分からなかった
というこのミツオレッド、
仲村わいん工房の造りでは、重要な存在。
セパージュにそれが顕れます。
どの赤ワインにも、3~5%ブレンド。
ボルドーのプチヴェルドー的使い方?いや
風味として、もっと大きな領域を占めます。
「がんこおやじ」と呼ばれる父光夫さんの魂を宿したようなこの品種、
甲州から持ち帰った物らしいのですが、
現在は、どこにも見あたらない存在。
がんこおやじの手造りわいんブラインドで飲んだ時の判断は、 メルロー100?もしくは僅かに カベルネソーヴィニヨンをブレンド? 少なくとも、マスカットベリーAが入ってる? と尋ねられれば、否!と答えました。 樽貯蔵は、新旧樽をとりまぜ12ヶ月程度 |
しかしながら、正解は、
カベルネソーヴィニヨン75%
マスカットベリーAが20%、
ミツオレッド5%
そして樽貯蔵一切なし。
秘密は、「がんこ」さと、ミツオレッド。
感服の品質。