Non がんこおやじの手造りワイン
仲村わいん工房
Part16
さてここからは、醸造所近くにある
ご実家にお邪魔して
テイスティングとなりました。
ずらっと並べられたワインは、赤。
これは常温に置かれていたので、
スタートは、冷蔵庫から出してきた白の
「手造りわいん さちこ」
となりました。
三ッ辻畑から、八丁橋畑へ向かう途中、
現二さんに聞かれた事を思い出しました。
「メルシャンの“きいろ香”をどう思う?」
私は、「面白いけど、あそこまで技術を投入しないと
香が出ないのは甲州という葡萄の弱点かも…
そして、締まりというか渋みが最後に来るのは
白ワインとして万人に受け容れられるかどうか…」
と答えました。
「手造りわいんさちこ」は、甲州60%、デラウェア30%、
リースリング10%のブレンド。
立ち上がりは、デラウェアの甘い香が漂います。
風味良く、残糖さえ感じてしまいそうですが、
残糖はほとんど無い…とのこと。
旨味多くボディもしっかりとしてきて、
何よりも“きいろ香”と似た、締まり・渋さ・が
最後の部分に現れ、きっちりとまとめます。
あぁ、この味構成だから、きいろ香の味を私に問うたんだな…
と思いました。
ただ、甲州だけで仕上げる気品の“きいろ香”と違い、
暖かみと優しさ、それでいてキッチリとしている
実利的なアプローチで迫ってくるのが分かります。
これ、おいしい!
傍らでソムリエールが騒いでます。
もっと気の利いたコメントは無いんかい…
甲州主体でも、これは大阪風。
旨さに迫る道筋が違って感じる個性派。
でも、美味という本質へ至るのは同じなのです。