[25]白1番

今回のセミナーは、小さな会場だけに、造り手と同じ部屋の空気を共有する、というライブ感がある。
それ以上に、テイスティングしながら造った人のナマの声が聴けるのだからより一層印象が強くなり、興奮も高まる。

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その辺りを、フーバーさんも心得ているようで、通り一遍のスライドを短く切り上げた後、ワインを飲みながら、講演を聴くことになった。

さすが来日8度目のフーバーさん、
『乾杯!』も日本語だ。

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今回のラインナップは私が考えたものだが、
それを見て、「良いレイアウト」と一言。
彼の造るワインをきっちり系統立ててあるからだろう。

┏━┓┏1.ステンレスタンク醸造
┃白┣╋2.ステンレスタンク発酵、樽貯蔵
┗━┛┗3.樽発酵、樽貯蔵
   
┏━┓┏1.ユンゲレーベン
┃赤┣╋2.マルターディンガー
┗━┛┗3.レゼルヴェ

まずは、白の話である。
1.ステンレスタンク醸造の



 フーバー
 リースリング&ミュラートラガウ。
 Q.b.A トロッケン750ml


品質は極めて高いものの、最も安いものでも、3990円からの価格設定…
という事では、一般の人が接するのはなかなか難しい。

そこでできるだけリーズナブル・プライスにして、まずは飲んで、その良さに触れて貰う…
というヘレンベルガー・ホーフ(輸入者)からの依頼によって造られた、日本限定販売の銘柄である。

ステンレス・タンクによる発酵・熟成により、フレッシュ&フルーティー。
綺麗な酸、そしてエレガンスを求めての構成。
だからマロラティック発酵は行っていない。

ほんの僅かの、モーゼルのワインを彷彿とさせる微弱発泡は、液体をいかに大切に扱ったか?…の証明になるものである。
ポンプなどを使うと、この小さな泡は消えてしまうのだから。

前菜や軽い食事に合わせて欲しい…という言葉通り、オールマイティながらも、比較的ライトに仕上がった辛口フルーティー・ワインである。
もちろん、「フーバー醸造所らしさ」も決して忘れていない。

クリアーなこのワインで、テイスティングは始まった。


            [To Be Continued...]


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