10-0325 トラミナー…

2006 ノルトハイマー・フォーゲライン
トラミナー シュペートレーゼ トロッケン
グラサー・ヒメルシュトス

Nordheimer Vogelein
Traminer Spatlese Trocken
Glaser Himmelstoss

フランケンの辛口シュペートレーゼ。
しかも造り手は超一流のグラサー・ヒメルシュトス。
葡萄品種が『トラミナー』。
このスペックなら、ワイン屋として
試さなければならない事項がある。

つまりは、辛口、フランケン…だけならば
食事との相応の調和を求めて終わり。だが
超一流蔵元・上級品たるシュペートレーゼ、そして
芳香溢れる葡萄品種なればこそ
挑まねばならない難問。それは、
“刺身との調和”。
もちろん、素の状態でなく、
ワサビをちゃんと使い、活きの良いネタ。

鯛の刺身。
どうだ!?
と口に運び、マリアージュを探る。
調和のみ追求して89点か。
十分に合ってる。多分、和食の店で出して良いレベルに到達。
だけど、飲み手・食べ手を驚かせる領域には届かない。
これほどのワインであっても、
「おいしいよ。合ってる。」という状態。
悔しいけど、刺身はやはり難しい。

そこで、他の素材に合わせてみると…
これはもう、非常に良い。
ハム類、和食、焼き魚、煮豆、肉じゃが…
我々が食べる日本食には、極めて相性が良い。

香は、バラ、白い花、マスカット、紅茶、カリン、
パイナップル、焦げた砂糖…など。
舌触り滑らか、旨味多く複雑、多くの要素が凝縮。
ボディしっかりの辛口、後味も豊かで長い。

この液体は、果実から滴ったもの…それを感じさせてくれる
美味しいワインだ。

ノルドハイマー フォーゲライン トラミナー シュペートレーゼ トロッケン[2006]グラザー・ヒンメルシュトス 750ml

09-1222 うまい!熟成フランケン

2002 ノルドハイマー・フォーゲライン
シルヴァーナー カビネット トロッケン
グラサー・ヒンメルストス
Nordhimer Voglein Silvaner Kabinett Trocken
Glaser Himmelstoss

091229_1091229_2ギフトにフランケンのワインを…
という御依頼を受け、
セラーにあるものをピック・アップ。
と、箱の中の一本が、液面が下がり、
漏れた痕跡がある。

かなり液面が下がった状態→
これは販売する訳にいかないので
とりあえず開けてみる事にした。

温度変化の激しい一般的な貯蔵環境ならば
当然劣化が疑われるが、
温度12℃湿度70%の片隅で静かに眠っていたそれは、
表面への液漏れなど物ともせず、
美しい熟成を見せてくれるか…?と期待を持ってスクリューを入れる。

091229_3コルクを見ると、一本の細い筋が通っていて、
その道から液体が出た事が分かった。
そしてグラスに注ぎ、香って…
飲める!…いやそれどころか、これは旨い!!
それもかなり。

外観はやや薄めの黄金色。決して濃くはない。
香は熟したリンゴ・柑橘類・桃・梨・森の下草
マンゴーやライチなどトロピカル系も微かに…。
舌触りは極めて柔らか、熟成ワインだけが成し得る触感、
艶やかな旨味、懐の深い味わい。

この美しい熟成の美味しさは、決して偶然では到達できない。
前年収穫や、2年前収穫のワインでは、
達し得ない桃源郷がここにある。
まだ若いうちに、そのワインの優劣を語る事の愚かさを
改めて思い知らされたワインとなった。
4年前に飲んだ時、とてもこんな評価はできなかったから…。

091229_4角が落ち滑らか、熟成フランケンらしいミネラル感たっぷりの
ぬめっととした触感に包まれた舌が喜ぶ。
それでいてフルーティーさも失っていない。

実験的に1週間かけてチビチビ飲んでみた。
すぐに酸化するのでは…という恐れを抱きながら。
なかなかどうして、大丈夫。
7日後でも、十分に美味しさを維持できた。
安心して翌日に飲み残して良い、と断言できる
酒質の強さを持っている。

熟成、そしてその領域に達してからのパフォーマンス。
それは、高いレベルの造り手の本物のワインを、
惜しみないコストを費やしながら貯蔵した者に対して
神が下さる御褒美なのに違いない。

07-0510 特別試飲会・壁ワイン(マウワーヴァイン) [06] 前座5と言うには…

前座と言うには、余りに凄まじい13年物の

カステル侯爵家、シュペートレーゼが登場。

(06)1994 カステラー・クーゲルシュピール
リースリラナー シュペートレーゼ
カステル侯爵家

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この蔵元は、11・2世紀に遡る歴史を持ち、
貴族の系列であり、銀行なども経営する資産家。
現在、フランケン地方でトップランクの4つ房級として
愛好家の心を捉えている。

このマイン川より東側の畑、クーゲルシュピールからの
シュペートレーゼは、滑らかな中甘に仕上げられている。
葡萄品種リースラナーは、名前の通り、
リースリングと、シルヴァーナの交配種。

かつては、この二者の交配種と言われた
ミュラートラガウがDNA鑑定で、
グートエーデルとリースリングの交配種と判明した時、
多くのドイツワイン・ファンが、なるほど…と思ったという。

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熱い思いを抱えながらも、淡々と解説する三野氏

ミュラートラガウとは全く違う、艶のある
滑らかな味わい。熟成も手伝っているのだろうが…。

しかし、普通の畑に植えたのでは、ロクなものに
ならないと言われるリースラナー。
軸が弱くて、熟成すると粒がポタポタと落ちやすい葡萄。
ドイツでは、落ちた粒は一切使わないから、
その点だけ考えても栽培が難しい品種と言えるだろう。

よくここまで遅摘みにして仕上げた…と感心できる内容。
さすがカステル侯爵、フランケン地方のトップ…と感心。

[To Be Continued..]