08-1010 【再度】富志美盛 本醸造無濾過生原酒(2004年)

c0178330_23365239ワイン的テイスティングで
更にこのお酒にアプローチ。

足は、ワインの比ではない。
まったりと絡み付き、本体が無くなっても
グラス壁面から落ちない。
まるでじっとそこに居るヤモリのよう…。

香はフルーツ、特に桃が次々と現れる。
白桃・黄桃・スモモ・山桃・コケモモ…
舌触りの滑らかさ、キメの細やかさは、
ボディの膨らみと共に、じんわりと押してくる。
柔らかな押しは、十分な甘さを伴い
旨味と共に、後味を止めどなく
引き延ばそうとする。

c0178330_2337586そして絞り上げるようなフィニッシュ。
伸びる余韻に身を委ねれば、
この蔵の歴史に思いが巡る。
創業は1870年、移ろいていく時の中、
備中杜氏が、営々と築き上げてきた味と香。

一歩ずつ前へ進んできた集大成が、
このグラスで揺れる液体に違いない。
淡麗辛口が世の主流となる中、
頑なにその力強さと密度感を守り続けた心意気。

残念ながら、この蔵は、その歴史に幕を降ろした。
その最後の作、齢74歳の杜氏・坂川清、
人生の集大成が、この本醸造無濾過生原酒。

余韻は次々と語りかけてくる。
味のキレを舌で感じながら、もう一杯。
温度が上がると、さらに立ち上がる微妙な焦げ臭。
糀香ではなく、イーストやトーストと相通ずる
特徴ある香が、仄かに、しかし確かに浮きあがる。

更に甘さは力強く盛り上がり、
飲んだ!という満足感を大きくしてくれる。
老練な杜氏が命を賭けたであろう渾身の滴り、
輝きに触れる事ができた私は幸せ者。

2843g【限定品】H18BY 富志美盛 本醸造 無濾過生原酒 720ml

08-1006 富志美盛 本醸造無濾過生原酒(2004年)

c0178330_095734酒蔵の低温貯蔵庫で一年間寝かされた
本醸造無濾過生原酒です。
無濾過と言っても濁りがある訳でなく、
味わいを余す所無く詰め込んだ…
と理解した方が良さそうです。

日本酒の味利きは慣れてないですが、
一応はその世界の人間ですから、
成羽杜氏の思い入れを受け止めるべく
低温から注いで、グラスで揺すると…

フルーツの香りが次々と立ち上がってきます。

倫子さんいわく
「少しヒネ香があるけど、おいしいでしょ」

これの中に“ヒネ香”を見いださなければならぬのか…
と気合いを入れてみても、ワインしか分からぬ舌なのか、
この液体の中に、不快な?“ヒネ香”を感じる事はできませんでした。

感じるのは果実の香。白桃・黄桃・梨・カリン…
そして液体の中に内在する十分な甘み。
ワイン的に判断すると、このスタート時点で、
明かに中辛口よりも残糖を感じます。
つまりは、20g/L以上のレベル。
…高いアルコールが甘みの感覚を抑えているとすれば、
温度が上がれば、もっとある可能性を感じます。

何よりも原酒ならではの豊満なボディ。
押し寄せてくる力強さ。
豊かな後味と、止めどなく長く続いていく余韻。

温度が上がるとエステル系の芳香も果実に絡んできます。
そして間違いなく存在する圧倒的な甘み。
(もしかしたらドイツワインのシュペートレーゼクラス?
豚の角煮・天麩羅などに、これは絶対に合う!)

倫子さんの蔵で仕事をしていた成羽杜氏が
どのような姿を理想としていたのか…
この本醸造無濾過生原酒を、その答として受け止める事ができそうです。

いかがでしょうか。
舌に自信のある方。
じっくりとこの酒を「鑑賞」してやって下さい。
そこには必ず、語りかけてくる言葉があるはずですから…。

c0178330_1015534これだ、これ!
この上に上がって
下を覗きながら
タンク内の酒の
メンテナンスを
してたんだ。

このステージの
上での演奏、
待ってます!

2843g【限定品】H18BY 富志美盛 本醸造 無濾過生原酒 720ml

08-1006 行ってきました。大野酒造

c0178330_09328西之浦…ってんですから、
多分、百年ほど昔は、
海岸だったんでしょうね。

杉玉がいかにも
という顔をして
出迎えてくれます。


c0178330_0101040
シーンとしながら
少し湿った空気。

普通人は余り
踏み込めない
お酒造りの
おごそかな空気が
そこにはありました。


c0178330_0104675
外から見ると、
道に接した
こんな戸が
見えます。

c0178330_0102999
この大きな引き戸を
ゴロゴロゴロ…と
倫子さんに開けて
頂きました。


c0178330_0111611すると、ど~んと
奥に広がる
スペース。
実は奥側の
梁の間には
タンクが林立
していたのです。

今は取り除かれて
広い空間に
なっています。

c0178330_0162539タンクの
上から覗いて、
酒造りの手を
入れられるように
スロープが
ついています。
そして、タンク間を
上から渡り歩けるように
ステージが組まれてます。


c0178330_0113317これは、酒造りの
時に使う重し?
(…後から教えて
貰いました。
これ、タンクを
支えていた土台。)

こんな物体も
まだ片隅に
置かれたままで
なかなかの風情。

c0178330_095734いかがでしょうか。
ステージの上で、
フルーティストや、
ヴァイオリニストに
演奏お願いしたりして…

芸のある方は、ぜひ!

もちろん、それを鑑賞しながら
我々は一杯やるんです。

純米、本醸造、普通酒…
無濾過原酒って、チョッと強めのもあったりします。
ケータリングを頼むのもアリ。

2843g【限定品】H18BY 富志美盛 本醸造 無濾過生原酒 720ml

ベルンハルト・フーバー来訪記念【全47回】[index]

憧れの人物。
誰しも心に抱くスターが居るだろう。
この業界に居て良かったと思えるのは、
遠い存在のスター達に、光栄にも会えるチャンスがある事だ。

時として、こちらから出かけて行くのではなく、
そのスターが降臨してくれる事さえあり、冥利に尽きる。

野球少年は、イチローや松井に会えば感激するだろうし、
サッカーファンは、ベッカムに会えるとなれば天にも昇る心地だろう。
私にとってそんな、いやそれ以上の人物。

ベルンハルト・フーバー。

その人がヴァン・ルパン倉敷を訪れた。

08-0322ベルンハルト・フーバー来訪記念[01]宝探し
08-0323ベルンハルト・フーバー来訪記念[02]マルターディンガー
08-0327ベルンハルト・フーバー来訪記念[03]先駆者の足跡
08-0328ベルンハルト・フーバー来訪記念[04]飲まないうちに…
08-0329ベルンハルト・フーバー来訪記念[05]ユンゲレーベン
08-0330ベルンハルト・フーバー来訪記念[06]マルターディンガー
08-0401ベルンハルト・フーバー来訪記念[07]アルテレーベン
08-0403ベルンハルト・フーバー来訪記念[08]レゼルヴェ
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08-0405ベルンハルト・フーバー来訪記念[10]えぇのんが来ました
08-0406ベルンハルト・フーバー来訪記念[11]「えぇのん」Part2
08-0409ベルンハルト・フーバー来訪記念[12]「えぇのん」Part3
08-0410ベルンハルト・フーバー来訪記念[13]「えぇのん」Part4
08-0412ベルンハルト・フーバー来訪記念[14]ついに五房に
08-0414ベルンハルト・フーバー来訪記念[15]来てくれるって!?
08-0415ベルンハルト・フーバー来訪記念[16]来た!
08-0417ベルンハルト・フーバー来訪記念[17]シュペートブルクンダー!
08-0420ベルンハルト・フーバー来訪記念[18]セラーにて
08-0421ベルンハルト・フーバー来訪記念[19]セミナーの準備
08-0422ベルンハルト・フーバー来訪記念[20]セオリー破り1
08-0424ベルンハルト・フーバー来訪記念[21]セオリー破り2
08-0426ベルンハルト・フーバー来訪記念[22]コート・ドールの土壌と1
08-0503ベルンハルト・フーバー来訪記念[23]コート・ドールの土壌と2
08-0507ベルンハルト・フーバー来訪記念[24]コート・ドールの土壌と3
08-0516ベルンハルト・フーバー来訪記念[25]白1番
08-0517ベルンハルト・フーバー来訪記念[26]白2番
08-0519ベルンハルト・フーバー来訪記念[27]白3番 その1
08-0521ベルンハルト・フーバー来訪記念[28]白3番 その2
08-0612ベルンハルト・フーバー来訪記念[29]赤1(1)・取り憑かれた人達
08-0808ベルンハルト・フーバー来訪記念[30]赤1(2)ユンゲレーベン
08-0809ベルンハルト・フーバー来訪記念[31]赤2.マルターディンガー
08-0810ベルンハルト・フーバー来訪記念[32]赤(4)アルテレーベン
08-0812ベルンハルト・フーバー来訪記念[33]赤3(5)マルターディンガー・ビーネンベルク レゼルヴェ
08-0813ベルンハルト・フーバー来訪記念[34]白熱のライブは続く
08-0814ベルンハルト・フーバー来訪記念[35]見えない努力をする人~コルク(1)
08-0815ベルンハルト・フーバー来訪記念[36]見えない努力をする人~コルク(2)
08-0826ベルンハルト・フーバー来訪記念[37]見えない努力をする人~コルク(3)
08-0829ベルンハルト・フーバー来訪記念[38]見えない努力をする人~収穫量(1)
08-0901ベルンハルト・フーバー来訪記念[39]見えない努力をする人~収穫量(2)
08-0914ベルンハルト・フーバー来訪記念[40]見えない努力をする人~収穫量(3)
08-0919ベルンハルト・フーバー来訪記念[41]見えない努力をする人~収穫量(4)
08-0920ベルンハルト・フーバー来訪記念[42]見えない努力をする人~樽(1)
08-0921ベルンハルト・フーバー来訪記念[43]見えない努力をする人~樽(2)
08-0923ベルンハルト・フーバー来訪記念[44]見えない努力をする人~樽(3)
08-0926 ベルンハルト・フーバー来訪記念[45]沖縄プチット・リュにて(1)
08-0927 ベルンハルト・フーバー来訪記念[46]沖縄プチット・リュにて(2)
08-1002 ベルンハルト・フーバー来訪記念[47]沖縄プチット・リュにて(3)

フーバー醸造所のワインはこちらから購入できます↓
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08-1002 ベルンハルト・フーバー来訪記念[47]沖縄プチット・リュにて(3)

プチット・リュ

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那覇の公設市場の、一筋入った場所。
凡そ、レストランとしては不向きな立地では…と思っていた。
しかし、それは、見る目が無かった事を、後から知る事になった。

後から案内された公設市場の中で、魚も肉も、新鮮な物を仕入れ放題。
能動的に素晴らしい仕入れを行うなら、
これほど適切な場所はない。

だいたい、公設市場自体が、観光客が多く訪れるのだから、
観光地の一部と考えれば、集客にも問題は無かった。
最もレストランとして、素晴らしい場所である事に
行ってみて初めて気づいた。

でも、月・木が休みという週休二日制は、客商売としては…
とも思った。
しかし、これも、根本的な間違いである事も、後から分かった。

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シェフ=新屋健一さんは、この休みの日を利用して、
野菜やハーブを直接農場へと買い付けに行くのだ。
その為には絶対に必要な日なのである。

何の事はない。
最高の素材を揃える為の場所、休日…なのだ。

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それは、お料理に接すればすぐに分かる。
ここのお店の、素材の生かし方は、実に良い。
美味しい素材の長所を、最も良い状態で楽しませてくれる。

最高の素材を手に入れた。それをどうしたら
最高の状態でお客に出せるか…
そんな心の動きが、お料理から伝わってくる。

私は、お料理に添えられたルッコラを口にした時、
一瞬で沖縄の大地に心奪われた。
それほどに鮮烈で、香り高く、美味しかった。
ただの付け合わせの野菜一つ…かも知れない。
しかし、それが、究極の状態で私の口に入った、
それは、栽培農家と新屋シェフの心の産物に違いない。

この店は、那覇の、いや沖縄の宝である。
この、素材に真摯に向き合うシェフの造るお料理が
ランチ980円なんてあり得ない。
沖縄を、那覇を訪れたなら、ぜひ行くべき店である。

…と自信を持って言う事ができる。

そして、できれば、在庫しているフーバーさんのワインを飲んで欲しい…。

34p1ユンゲレーベン

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