10-0501 ボルドー物語 [06-1]

シャトー・ラトゥール その1
宮廷で持て囃されぬ者

『ブルゴーニュはワインの王、ボルドーは女王』
というワイン界では常識となっている言葉を聞き、
疑問を抱かれた方も多いのではないだろうか。

深く濃く、力強く感じるボルドーワインに比べ、
個性を持ちながらも適度なボディと鮮やかな色彩のブルゴーニュ。
現代の両者を飲み比べれば、逆に感じて当然だと思う。

しかしながら、ボルドーの最上級のワイン達には、
常に女性がオーバーラップする。
ルイ15世の時代に宮廷で登場していたにもかかわらず、
イメージが重なるのは、能力に優れて美男な王ではなく、
前のストーリー通り、ポンパドール夫人やデュバリ夫人。
だからこそ、ボルドーワインを女王と呼ぶのだろう。

c0178330_23311870そんな印象のボルドーワインの中で、
極めて異彩を放つシャトーが1つ存在する。

それは、男性の象徴である『塔』を
シンボライズしているから…だけではなく、
その歴史に深く関わるのが
雄々しい男だからかも知れない。

その名は、既にお気付きだと思うが、
シャトー・ラトゥール(塔)。

品質的にはルイ15世の時代から
ラフィットやマルゴー以上だったと思われるが、
宮廷で持て囃されることはなかったようだ。

[To Be Continued…]

シャトー・ラトゥール[1994]Chateau Latour 1994

10-0429 テイク・アウト フテューラ

フテューラ・フルール
〒710-0045倉敷市船倉町1253-1 ローズガーデンビル1F
TEL 086-422-6856

倉敷美観地区にあるフレンチ
フテューラ・フルールのシェフにワガママを言ってみた。
「ちょっと一杯ワインを飲みたいって時、持ち帰りができると嬉しいんだけど…」

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するとシェフ、しっかり企画したメニューを届けてくれたので、
夕食をかねてチョイと注文してみた。
(電話で注文しておくと、準備が整っていて、すぐ手にできそう)
こんな袋に入れてくれてました。

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パテ
1,200円

見た目に反して、
かなりのボリューム。
ピスタチオがいい
アクセントになって、
味わいに複雑さを
添えている。
コクある、優しい味わい。
ワインはマランジェなんかよさそう。



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キッシュ サラダ付き
800円

「トースターか何かで、ちょっと
温め直した方が美味しいですよ。」
というアドバイスに従って
ちょっと温めて…
これも、4人で分けても
よかったかな。具材たっぷり。
キリッとした白が飲みたい。


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自家製ハム  ピクルス付き
800円
添えられた粒マスタードと
自家製のピクルスが
真面目な作りの
ハムと見事に調和。
真面目な造りの
コート・ド・ボーヌ・ヴィラージュ
なんか良さそう。



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サーモンの冷製 サラダ付き
1,000円

分厚いサーモンがドーンと
シェフこだわりの自家製マヨネーズに乗っかって、
サラダを上手に盛れば
たちまち立派なオードブル。
ワインはお約束通りの
ソーヴィニヨンブランで
シャトー・デュ・クロ白。



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サラダニソワーズ
1,000円
ニース風サラダ。定番のゆで卵、おしみなくオリーブが
入って、ジャガイモたっぷり、極めつけは自家製の
オイルサーディン。
これだけでも、一人なら十分。
おしゃれで、盛りだくさん。
セクシーな曲線が魅力の
プロヴァンスのロゼで。

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ラタトゥイユ
800円

煮込みは、沢山作る方が
絶対に美味しい!
まさにそんな味わい。
素材それぞれの味わいが
しみじみ美味しい、
野菜煮込みフランス版。
これ、どんなワインもOK
なのでワインらしいボルドーは
いかがかな…。
この他に
◎シェフの気まぐれサンド  スープ付き
800円
◎バゲット
400円
がメニューにある。

買ってきたものを家族三人で分けて、皿に盛り合わせて酒盛り開始!
ちょっと、盛り合わせ方が…絵的に美しくない!?って、シェフにお叱りを
受けそうだけど…。ご勘弁。
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ご自宅で、アウトドアで、気軽に本格フレンチ!
これは、ちょっとばかりのぜーたくかも。

長編記事 総合インデックス[index]

連続物になった話題は、以下にリンク表を作りました。このページから飛んで下さい。

マリアージュ(食事会)

テイスティング

訪問

ストーリー

映画タイアップ

今月もワクワク!シェフのお料理 futur en fleur -bistro-[index]


倉敷美観地区の入り口にあるフレンチ・レストラン「フテューラ・フルール」。
ここのシェフ、お料理&ワインのマリアージュに殊の外熱心だ。
今日も休憩時間を利用して、湯気の立つ次のランチメニューを御持参下さった。
さて、今月のメニューは…

09-1203 今月も来た!シェフのお料理!
仔羊のロースト ナヴァラン風

10-0105 来たな今月も!マメなシェフめ!!
讃岐コーチンのフリカッセ

10-0131 来たよ今月も!シェフのお料理!
六白黒豚のコンフィ ゴボウとレンズ豆のラグー添え

10-0302 今月も登場!シェフのお料理!
牛バベットのポワレ ロースト野菜添え ソース:ブール・マルシャン・ド・ヴァン

10-0402 今月もワクワク!シェフのお料理!
日向鶏のソテー 新じゃがとズッキーニのパルミジャーノ添え

10-0429 テイク・アウト フテューラ
ご自宅で、アウトドアで、気軽に本格フレンチ!

10-0513 今月はブランケット!
イル・ラ・フォルジュ ヴィーニュ・デ・コトー シャルドネ 2008 ヴァン・ド・ペイ・ドック

10-0528 マリアージュの王道
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2006 ミッシェル・ピカール

10-0702 副菜のひとつ?それとも…
やんばる島豚の
シャルキュトリー風

10-0801 夏のランチ
仔羊もも肉のロースト タプナード風味
ナス・マッシュルームのローズマリーラグー添え

10-0917 今月は親鶏のコンフィ
親鶏のコンフィ
ジャガイモと空芯菜のソテー添え

10-1013 食べてきました
四万十ポーク
肩ロースのロースト セージ風味

11-0107 今月の料理、アルザス気分
シュークルート ガルニ

11-0211 フレンチの定番
Coq au Vin

11-0301 今月は、ビール煮込
Carbonnades

11-0401 今月のランチ、スペアリブ…

11-0501 今月も新しいランチ・メニュー!

11-0603 遅れて来た?今月のランチ・メニュー

11-0708 やっぱり来た!今月のランチ・メニュー

11-0806 今月のランチは辛口!

11-0831 プロヴァンス風、今月のランチ!

11-1003 カスレなら南仏のワイン

10-0428 外壁塗装工事

外壁塗装工事
いつの間にか10年が…

c0178330_13142596店の横を流れる川、
桜の名所・酒津から流れて来る疏水。
長持ちした今年の桜がやっと川面を流れ始めました。

現在の店を建てて10年、春が来る度に
こんな形で桜を楽しんできましたが、
年月の流れと共に、建物も手入れを求める
微かな悲鳴が少しずつ聞こえ始めました。

外部照明と、塗装を施さなければならない
時期の訪れのようです。

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足場を組んで外壁を清掃し、
塗料で塗っていきます。
ゴールデン・ウィークまでには完成を…
と思っていましたが、不順な天候がたたって、
現在もまだ足場と幕が張られたまま。

こんな外観では、閉店してるのでは?
と思われるので、
「営」「業」「中」
という3文字をA4で、外に貼ってアピールしてます。

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外側のみの工事ですので、
普段と変わらぬご愛顧のほど
よろしくお願い致します。

10-0424 聖者に向かう竜 part2

1996 コート・ド・プロヴァンス ルージュ
キュヴェ・サン・ミッシェル
ドメーヌ・デュ・ドラゴン
Cotes de Provence A.C
Cuvee Saint Michel Eleve en Fut de Chene
Domaine du Dragon

八田商店のスタッフの求めに応じて送ったこの1996年。
14年前のワイン…と簡単に受け止められるかも知れない。
しかし、その依頼には、大きな価値が隠れている。

まずは、八田商店が、最高の取扱で当店へ届けていること。
元来、ドイツワインなどで実績があった同社は、
抜群の品質で安心感があった。
リーファー・コンテナがまだまだ常識とは言えない時代から、
同社は信念を持ってリーファーを使っていた。
ズサンな輸入業者の場合、当店に届く迄にダメージを
受けている場合も多かった。
(そんな業者とケンカし、取引を止めた事も多々…)

そして、当店の貯蔵。
世界基準を自負するセラーは、確実に12℃±0.5℃、湿度約70%を維持。
このワインが届いて以来、10年以上、その環境下で寝かせていた。

並列に配備した冷却機は、万一の際に片方でも零下に導ける能力。
その上、停電が最も少ないエリア(市の中枢地域)に所在しているので
平成16年台風18号の塩害の時でさえ、停電は僅か5分で解消。
ワインを育てる為に、心血を注いだシステム。

更に、私が開催するワイン教室で、「熟成ワイン」として定期的に抜栓、
品質のチェックも行う…という盤石の体制。

お互いが持つ揺るぎない自信が、
この依頼を生み、応えられた理由なのだ。

抜栓して注げば、色彩は、充分過ぎるほど深く美しいルビー色…
と評したのは1999年の5月。今は、
エッジから中心にかけて煉瓦色。熟成を充分に感じさせる魅惑的色合い。
香はハーブの香にスパイシスが絡み、微妙な果実が加わる、
角が落ちたタンニンは、熟成の長さを感じさせる。
複雑さは十分、余韻もしっかりとある。
ハーブのソースを使った肉料理と試したい魅惑の熟成ワイン。

これが、ハートのある人達の手を経て流通する
ホンモノのワイン。
入荷して右から左に動かすだけでは、決して手にできない。
至高の品質がここには生まれているのだ。


コート・ド・プロヴァンス ルージュ キュヴェ・サン・ミッシェル[2007]ドメーヌ・デュ・ドラゴン 750ml

コート・ド・プロヴァンス ルージュ キュヴェ・サン・ミッシェル[1996]ドメーヌ・デュ・ドラゴン 750ml

10-0424 聖者に向かう竜 part1

1996 コート・ド・プロヴァンス ルージュ
キュヴェ・サン・ミッシェル
ドメーヌ・デュ・ドラゴン
Cotes de Provence A.C
Cuvee Saint Michel Eleve en Fut de Chene
Domaine du Dragon

ドラゴン輸入業者・八田商店の担当営業から電話がかかってきた。

「プロヴァンスの赤で優秀なものが入って来ましたのでいかがでしょうか」

「ドラゴンか?なら在庫あるよ」

「え~!入荷したばかりの御紹介なのに!」

「あのなぁ、お宅と付き合いが長ぇから、12年前に仕入れた在庫があるんよ」

「な、何年モノです?」

「1996年じゃがな。だから、御紹介下さったワインは要らんわ」

と、営業を断った。
連休前で、仕入れが多くなり過ぎて在庫を増やせない事情から、
手持ち銘柄(と言っても全く年号違いだが)を追加はできなかった。
が、翌日、この営業さんから電話がかかってきた。

「1996年のドラゴン、送って下さい。ぜひ飲みたいんです!」

ワインを売る時、それをただのモノと見るか、
それとも、美味しさを届け、お客の笑顔を求めようとしてるか…。
私は、この仕事をするなら、後者でなければならないと思ってる。
しかし、特に関東系の輸入業者は、“物流”と見なしているように感じ、
最近は、心がやや疎遠になっていただけに、この言葉は嬉しかった。

そして、八田商店のスタッフが、今入荷したワインが、
将来的にはこんな味になる、という姿を知りたかった…
と求めたことに対し、本質に迫ろうとする気概を感じた。

ワインをモノと見なし、右から左に動かして利ざやを稼ぐだけ…
そんな輸入業者・販売者が多いと感じているだけに、
この遡行オーダーに感動を覚え、その見方を変えなければならない事を悟った。

入荷したばかりのワインを右から左に動かす者か、それとも
そのワインの将来の姿を知って、ワインを届けてくれる者か。
差がないように思える人なら、どちらから買っても同じこと。
ただ私は、後者としか取引をしたくない、と考えている。

ワインは、人と人の心を、時を越えて縫い合わせ、
一つにしてくれる事さえあるもの…と信じているからだ。

コート・ド・プロヴァンス ルージュ キュヴェ・サン・ミッシェル[1996]ドメーヌ・デュ・ドラゴン 750ml

10-0402 今月もワクワク!シェフのお料理!

2008 ティレルズ オールドワイナリー ピノノワール
Tyrrell’s Old Winery Pinot Noir

2007 ジャン・レオン テラソーラ ソーヴィニヨンブラン&チャレロ
Jean Leon Terrasola Sauvignon Blanc & Xarello Seleccion

c0178330_17521493この日、倉敷美観地区にあるフレンチの
フテューラ・フルールのシェフが、
またもワクワクするお料理を届けてくれた。

日向鶏のソテー
新じゃがとズッキーニの
パルミジャーノ添え

素材・調理手法、ともに明るい陽の光を感じさせるような仕上がり。
スパイスとハーブが巧みに組み込まれていて、
清々しい春の息吹を十分に楽しめそう。

ワインを選ぶ側も、春の暖かさと開放感に誘われ、
つい明るめな、陽の印象を感じさせるものになるのは、
お料理の力に影響されての事だろう。

赤か?白か?…という事になり、
えぇい!両方じゃ!とばかりに合わせてみる。

c0178330_17522441まずは、白。
スペインは、カタルーニャ地方、
段々畑を意味するテラソーラ。
国際品種ソーヴィニヨンブランをメインに、
土着のチャレロをブレンド。

その滑らかさ、まったり感、強すぎない草原の香が、
菜の花や、ジャガイモ、ハーブやズッキーニに
綺麗に寄り添う。
もちろん、日向鶏ともキッチリ合います。
文句なく、スルスルと飲めそうな組合せとなった。

そして次は、赤。
風味のしっかりある日向鶏を、鴨に見立てて
ピノノワールを引き合わせてみる。
2008年のオーストラリアはどうだったのだろう…
ピノなのに少し厚みを感じてしまう味構成、
それがまた、脂の乗った日向鶏と見事な相性をみせる。

おぉ…。これならバッチリ。
赤も白も、お料理と調和して、飲み手を喜ばせる事請け合いです。

近年、ワイン造りは、『ボーダーレス』化が進んでいる。
ドイツの造り手で、ニュージーランド、北イタリア、南フランスの
蔵元の子息達が研修をしていたりする。
技術や良い所を持ち帰り、更なる風味の発展に役立たせる。

お料理がフレンチでも、それを引き立てられるワインが
フランスでなければならない…という時代は
最早過去となるのかも知れない。
そんな事を再度考えさせられるような
見事なマリアージュを展開してくれた組合せ。

ぜひぜひ、お試しを!

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