休日は慌ただしく過ぎて…【全6回】[index]

07-0531 休日は慌ただしく過ぎて…[01]和食「寿」~倉敷
07-0601 休日は慌ただしく過ぎて…[02]自転車トレーニング
07-0602 休日は慌ただしく過ぎて…[03]蒜山ワインのブレンド-その1
07-0603 休日は慌ただしく過ぎて…[04]蒜山ワインのブレンド-その2
07-0606 休日は慌ただしく過ぎて…[05]蒜山ワインのブレンド-その3
07-0609 休日は慌ただしく過ぎて…[06]就寝前のティスティング

07-0609 休日は慌ただしく過ぎて…[06]就寝前のティスティング

という事で、ブレンド作業を終えた後、
風呂に入る。
そして、寝れば終わり…とはならないのが自営業者。

本日のテイスティング用にピック・アップした物に向き合う。

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昭和の終わり頃の路地裏のスナックの看板のような…
バラのラベルに哀愁を感じながら、表記を見つめる。
ドメーヌ・モン・サンジャン
アレアティコ[2005]
ヴァン・ド・ペイ・ド・リレ・ド・ボーテ
       1,500円 (税込)

ヴァン・ド・ペイの表示名称が、
L’Ile de Beaute =The Island of Beauty
「麗しき島」としても良いが、できれば美人の島」としたいかな…
などと思いながら頭封を外す。

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コルシカ島出身の美人の唄もいいもんだ…

コルシカ島のワインだ。
しかもアレアティコという葡萄は
ナポレオンも好んだという古来種、
彼のように3時間の睡眠に近くなってしまうのか…
と思いながら資料を眺める。

コルシカ島では、このモン・サンジャンという生産者のみが
その伝統を受け継いでいる…と記されている。

コルク上面には、コルシカ島の形状が焼き付けられていて可愛らしい。
栓を抜いた時点で、華やかな香が立ち上がる。
ベリー、ライチ、そしてえも言われぬ芳香。
(バラの絵ラベルでもバラの香の要素は無い)

スタート温度はセラーから出して来た12℃で、
普通ならばタンニンの硬さやザラつきが気になるのだが
このワインに関してはスムーズ、
これは「冷やして飲む赤ワイン」としてイケそう。

アレアティコはマスカットの突然変異とも言われており、
マスカットに、黒葡萄の果実香がブレンドされたような
個性的なニュアンスを持っているのかも…。
これは、これからの季節、暑くても飲める赤、魚料理にも合わせられる赤…
として勧められるなぁ…と実感。

そんな事を思いながら、冷えて美味しいこのワインが
少しずつ温度が上がり、変化していく様を観察。
結果的にwifeと二人で半分ほど空けて、
本日の科目は終了。

私の慌ただしい休日はこれで終わって寝床に就く。
おやすみなさい。
[The End]

07-0606 休日は慌ただしく過ぎて…[05]蒜山ワインのブレンド-その3

ブレンドするにせよ、単体で魅力あるものを
使いたくなってしまうのは人情。
しかし不思議にも、最良・そして次いで二位…に感じたのは
2006年をベースにはするものの、
それに酸が強すぎると感じた2005年をブレンドする事だった。

●ベスト
2006年物(2) No.109 Allier MT
2005年物(B) No.105 Allier
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で、ブレンド比率は、75:25である。
76:24としても大差はなかったので、そうして
2006年を名乗るのが良いだろう。

主体に使ったものは、単体だとNo.1のワインではない。
しかも酸の強い2005年物をブレンドして“最良”となった事に
ちょっと驚きがあった。

しかし、味覚は私の脳細胞にこれがベストと語りかける。

果実のアロマがまず前面に出て来るのだが、
香樽の辛さとスパイシーがあり、ボディーが適度に膨らむ。
タンニンはさほど多くないのだが、力強さがあり、
余韻が長く続いたのち、しっかりと締まる。

酸は多目だが酸っぱすぎず、果実っぽさが浮き彫りになる。
これは、昨年の樽を使わなかったものと比べると、
3段は上のレベルの印象。
これなら多分、銀賞以上はイケるのでは…と私は思う。

●二位
そして次に良かったのが以下。
2006年物(1) No.108 Pennsylvania
2005年物(C) No.106 American
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ブレンド比率は、85:15もしくは80:20程度。
こちらも2006年と名乗れる。

これは、単体でNo.1だったものが主体になる。
その個性を生かしたいから…という意図的なものは無いのだが、
先ほどのブレンドと比べると、主体が85%~80%と比率が上がっているのが
やはりこの(1) No.108 Pennsylvaniaの優秀性だと感じる。

良さを生かしながら、
アロマと酸が十分な後者で盛り上げる印象。
これも立ち上がり~膨らみ~フィニッシュへと
相応にまとまり、果実味と押しが出て上々の仕上がり。
こちらも入賞できそうな気がするように感じた。

かなりの組み合わせの中から絞り込んだ以上のブレンド、
なかなかの仕上がりであり、
未来が見えてきたような気がする。

●さらに次のブレンドとして、
2005年物
(A) No.104 Nadalie
(B) No.105 Allier
(C) No.106 American
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をすべて1:1:1でブレンドする。
これは酸が走るが、樽貯蔵の深みが十分に感じられ、
旧来の山葡萄の味わいで支持を得ている層には
受けるかも知れない。

●そして、やや樽の方が勝ってしまったと考えられる2品目
2006年物
(3) No.110 Allier MT
(4) No.111 Pennsylvania
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については、80:20のブレンドで不思議に
木の香がバランスを取るような気がした。
ただし酸が少し強めに浮いてくるように感じるが…。

以上がソムリエと二人のテイスティングの結果である。
車で1日揺さぶられている検体なので、
醸造所にあるものとは少し違っているのは承知の上でのレポート。

コンテストに提出するのがどのようになるか…
は定かでないが、参考にはなるだろう…と思い、
このデータを植木さんに提出する。

できるならば、コンテストに入賞して欲しい…
と願いながら、時計を見るとAM1:00を過ぎている。
ブレンドの検討に入って、4時間が過ぎていた。
たった7種類でも、組み合わせは無限。
どのヒョウタンに駒が入っているか…を
見つけ出すのは、尋常な作業ではなかった。

しかし、翌日結果を伝えると、驚く事に、
ほぼ同じ組み合わせ・割合を、
植木さん自身も答にしていたようだ。

どうやらジグソー・パズルに似て、
パーツ素材が決定していたら、絵を形成できるパーツと配置は決まっている…
のかも知れない。

「混ぜる」という所作自体が我々日本人の感覚からは
ちょっと異質に感じるだけに、余り表立たない作業である。
が、味覚だけを頼りに、暗中模索で最高の味を探り当てる事は、
実に面白い作業でもあった。
[To Be Continued…]

07-0603 休日は慌ただしく過ぎて…[04]蒜山ワインのブレンド-その2

検体は7品目。以下の通り

2005年物
(A) No.104 Nadalie(フランス系)
(B) No.105 Allier(フランス系)
(C) No.106 American(アメリカ系)
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2006年物
(1) No.108 Pennsylvania(アメリカ系)
(2) No.109 Allier MT(フランス系)
(3) No.110 Allier MT(フランス系)
(4) No.111 Pennsylvania(アメリカ系)
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オークの種類も簡単にアメリカ産とかフランス産とか言ってたけど、
単純でないことを名称から知った。
最近では、焼き具合のオーダーできるらしいので、
製造側としてのチューニングはかなり難しそうだ。

さて、まず各々を単体で飲んでみる。
2005年ものは、概ね酸が強い。
果実味は十分にあるのだが
酸の強さが目立ち過ぎるスタイル。
2005年の単体は、共感得るのはなかなか難しそうだ。

一転して2006年物、気候も違ったという事だが、
それよりも、余りに強烈な酸を和らげる手法を施した…と言う。
するとどうだ。この味バランスは。
一挙に良くなっている。

それでもまだ酸は強めであるが、数段上に上がっている。
中でも
2006年物(1) No.108 Pennsylvania
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は非常に良い。
単品で販売可能である。
山葡萄は高価で、なかなか安くはならない。
多分、三千円の上の方になるのだろうが、
ポリフェノールの多さ、そして今話題のリスベラトールの多さでは、
ヴィティスヴィニフェラ系の一般的なワインの
数倍の含有量を誇る健康派だ。

味がこの領域に達して、健康という付加価値がつけば
あながち無理とは言えないかも知れない。

そしてこれがもし2000円程度になったとすれば
全日本レベルに到達…と言い切ることができる。
なかなか難しいだろうが、頑張って欲しい…と願っている。

さて、それに次いで単品で良い素材は
2006年物(2) No.109 Allier MT
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である。
ただしこれは単品で出したら、前者(1)には及ばない。

一方(3) No.110 Allier MT
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は、少し木の香が癖があるように感じるし、

(4) No.111 Pennsylvania
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は、ボディがヘナッとして、
木の香が前に出過ぎている。

樽に入れると思い通りに成長してくれるとばかりは限らず、
かなり難しいことなのだ…と単品を飲んで実感した。

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個々の特徴をしっかりと頭の中に置いて、
次に、色々なブレンドに挑戦していく。
1:1とか、さらに1:1:1…1:2:1など、細かに繰り返す。
余り多くを混ぜても思い通りの素性へとは伸びず、
また、伸ばしたい個性が隠れたり…
とこの作業の難しさを知った。
[To Be Continued…]

07-0602 休日は慌ただしく過ぎて…[03]蒜山ワインのブレンド-その1

休日の一瞬のくつろぎ…うつらうつら…。
が、携帯電話の呼び出し音で目覚める。
そうだ!今日は夕刻からヒルゼンワインの植木さん
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が来る事になっていたんだ!!

外部監視モニターを見ると、
もう、前の駐車場に停まっている。
慌てて起き上がり、迎える。

ワイン教室で上がった声を、消費者の声として
植木さんに向け、色々と伝えた。

造りもしない者が、生意気に色んな事を言った。
しかし、すべてを受け止めてくれる。
より良いワインを造ろうとする
植木さんの姿勢に感心した。

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ひるぜんワイン     ひるぜんワイン
山葡萄 [赤]      山葡萄 [ロゼ仕込]

3,885円 (税込)    3,360円 (税込)

できれば、蒜山ワインのレベルをさらに上げたい。
その気持ちは、私自身も強く持っている。

イタリアの品種などの栽培も勧めてみた。
ファランギーナとピエディロッソそしてアリアーニコ。
火山灰土で日照量も近く、
他の品種より成功の確率は高いのでは…と思ったりする。

今回、植木さんの依頼は、仕上がった樽貯蔵のワイン達を
いかにブレンドしたら良いか…という点だ。
味わいの点でアドバイスを…という事で、
7種類の樽の検体を持参下さった。

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夜になって、ソムリエと共に検討に入る。
前もって、微量づつのブレンドができるように
スポイトを購入してグラスの中でブレンドするように準備した。

[To Be Continued…]

07-0601 休日は慌ただしく過ぎて…[02]自転車トレーニング

さて、娘&wifeと昼食を終え、
保険の満期処理&加入という野暮用を済ませた後、
休日定番、高脂血症改善のトレーニングに出かける。
と言っても、自転車で20kmほどを走るだけだが…

どの程度の距離を、どの程度の速度で走っているのか…
は今まで全く分からなかった。
しかし今ではこんな物があり、結構重宝している。

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気分によってコースを変えるのだが、
なぜか高梁川(岡山県三大河川の一つ)沿いに
走ってみたい気分になった。

倉敷市内の北部・酒津(さかづ)に辿り着く。
遙か昔は、ここから吉備の地で造った酒を
船に積んだ場所…ということで、名付けられた場所。

今、我々にとっては、倉敷全体を潤す
農業用水の起点としての貯水池、
そして水路がある場所としての印象が強く
疎水百選に選ばれたのも納得がいく風情。
そんな場所だからこそ、走りの要所としている。

辿り着く迄はさほど気にならなかったが、
酒津から川沿いに南下しようとするとすごい向かい風。
でも南から風で、何か心躍るようなものを感じる。

ギアは3~4段目がやっと。
時速は20キロに達する事はなし。
まぁ、トレーニングだから…とペダルを踏む。

自転車で走っている間は、MP3プレーヤーで音楽を聴いているのと
風景が変わる事だけが刺激。

風景から追憶や思考が生まれ
頭の中で交錯していく。
向かい風だったら余計のこと。
苦しさと、イヤーフォンをかすめる風切音が
想像を増幅していく。

水江の渡しへの道が右手に見えた。
知り合いが、ここで若い命の幕を降ろしてしまった事で
私は鬱病の恐ろしさを知った。

汗が噴き出しているはずだが、向かい風に
乾かされているのか、それとも吹き飛ばされているのか…。

自分が懸命に関わってきた事や、心を注いで来た事が
外的な要因から、誰にも知られる事なく、また結果が何も出ず、
蒸散し、消えてしまった…そんな気分になったのを思い出していた。

MP3プレーヤーから、キングクリムゾンのエピタフが
タイミング良く流れてきて
つい潤んだ目も、南風によって干上がらされてしまった。

本来ならゆったりと流れる高梁川の流れに沿って行けば、
緩やかな下りになってるはずだから、楽に進むのだが
風が押し戻そうとする。
逆らって前に進み続けたが、30分走った所で横に逸れた。

すると、全くの無風。いや追い風。
スピードメーターはすぐに30km/hを示す。
それなのに、前からの風を殆ど感じない。

我慢してた涙が溢れるように、体中から汗が噴き出した。
家にたどり着いてシャワーを浴び、
横になって、DVDを観る。

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それぞれのエピソードでのテーマは、
深く考えるほどに、味わいを増す。
また、艦長の言葉は人生の多くの場所で教訓となる。

…そんな画面を見ていたらうつらうつら…
というのも休日ならでは。
[To Be Continued…]