09-0630 軽量化?

2007 ザルヴェイ リヴァーナ トロッケン Q.b.A
ヴァイングート・ザルヴェイ
Salwey Rivaner Trocken Q.b.A.

salwey1.jpgザルヴェイ。余り知らなかったけれど、
ゴーミヨ・ドイツワインガイド4房…
超実力派なんです。
って事で、期待いっぱいで抜栓する、
リヴァーナのトロッケン。

気合いが入っていただけに
抜栓時にズッコケました。
びっくりする程短いコルク!
質はまずまずだけど、ウソみたいに短い。

グラスに注ぐと、薄めの黄金色。
ほんの僅か、緑のトーンを持っているように感じます。

香は、かすかに白い花・柑橘特にレモン
そして鉄を連想させる匂い。

salwey2.jpgチリチリとした微発泡。それはグラスで揺する内に
少しずつ収まってきます。
外観、香、一瞬の舌触りから、ライトなのかな…
とも思ったのですが、結構ボディが膨らみます。
力強さを持って、押してきます。
そして時間が経つに従ってまとまり、
整然とした強い構成を披露してくれます。

樽の印象はほとんどありません。
丸い滑らかさを持ち、それでいて力強いボディ。
余韻がジワジワッと伸びていく上出来ワイン。
ミュラートラガウという品種のヘナヘナな感じはまったくなく、
お料理を引き立てられる構成。
経時変化を確かめながら10日を経過させましたが、
なお艶やかで、より美味しくなったような感じさえ受けました。

毎日、栓を抜く度にポンッとガスが出るけど、液体からは
既にかなり前からチリチリ感が消え、より美味しくなったようにさえ感じます。
余り知らなかったけれど、一流を実感させる造り手の技、
手抜きのない構成、魅力的なアフターと余韻。

この超一流造り手を知らなかったこと、そして38mmというコルク長。
「軽量化」と判断しながらも、
これから、ドイツのワインはどうなっていくのか…
と、期待と不安を抱きながら、交配品種「リヴァーナ」の表記を眺めた私です。

仲村わいん工房 訪問記

がんこおやじが招く   仲村わいん工房 訪問記

nakamura00 01.【仲村わいん工房訪問記】ロックの神のお導き…
02.【仲村わいん工房訪問記】ロックの神の啓示なのか…
03.【仲村わいん工房訪問記】「フルボディ」と言い切れる快感
04.【仲村わいん工房訪問記】もしかしたら…高いの?
05.【仲村わいん工房訪問記】再圧縮の心へ焼き印
06.【仲村わいん工房訪問記】私を先に導くストーリー
07.【仲村わいん工房訪問記】ホンモノは心に響く
08.【仲村わいん工房訪問記】天王寺から上ノ太子へ
09.【仲村わいん工房訪問記】アイデンティティーが覆された
10.【仲村わいん工房訪問記】たった9年で…
11.【仲村わいん工房訪問記】がんこおやじ
12.【仲村わいん工房訪問記】ミツオレッド
13.【仲村わいん工房訪問記】花ぶるいと間引き
14.【仲村わいん工房訪問記】秘められた思い
15.【仲村わいん工房訪問記】この設備
16.【仲村わいん工房訪問記】さちこ
17.【仲村わいん工房訪問記】メルロー 2004年
18.【仲村わいん工房訪問記】ブショネも神のお導き…
19.【仲村わいん工房訪問記】カベルネソーヴィニヨン 2004
20.【仲村わいん工房訪問記】メルロー 2001 粒間引き[1]
21.【仲村わいん工房訪問記】メルロー 2001 粒間引き[2]
22.【仲村わいん工房訪問記】メルロー 2001 粒間引き[3]

以降、続刊

メルロー 2001 粒間引き[3]【仲村わいん工房】

Non がんこおやじの 手造りわいん
仲村わいん工房
Part22

nakamura50
私として言えるのは、この一言。

このワイン、売って欲しいんですが…
もう、あんまり残ってないんですわ。
何本です?
30本チョィかな…
全部下さい!(即答)
いやそれはちょっと…
え~。売り惜しみですか?
いや、結構お客さん来た時とか、仲間と開けてますから…。
まだ残ってたら、ぜひ、何本でも良いですから売って下さい。
判りました。でも少し高いですよ。

merlot2001_2このワインは、もっともっと寝かせる事によって、
その良さが一層発揮されます。
そう実感できるからこそ、ウチの自慢のセラーで…。
しかし、このコルクでは先行きが危ぶまれます。
何とかならんのですか?
という我が儘なお願いに、後日、返事がきた。

このワインに関しては、全部、
通常のコルク(圧着でない)に換えさせて貰います。
その作業をして出荷しますんで、納品はずっと
後になりますけどよろしいですか?…

もちろん、快諾。
これで国産のホンモノを、
我がセラーに寝かせる事ができます。

merlot2001_3現二さんの造ったこのワイン。
何と形容する?
売る立場だからではなく、真摯に向き合って、
私の心がそう呼びたい…と思うのは

「羽曳野のペトリュース」

飲んだ者だけが分かるその感動。
少なくともあと5年以上は寝かせるつもりです。

多くの人に認められる必要はないのです。
それだけの生産量はありませんから。
多くの人が飲める価格でもないですから。

好み・味の組成の議論…などとは、次元を異にし、
私の心は、このワインの本質と共鳴し、
その一瞬だけで、ワイン人生は間違いなく豊かさを増したのです。

ホンモノだからこそ礼賛し、敬意を払いたい。
私が注ぐこれからの5年は、その証なのです。

[To Be Continued…]

メルロー 2001 粒間引き[2]【仲村わいん工房】

Non がんこおやじの 手造りわいん
仲村わいん工房
Part21

nakamura50さぁ、このメルロー 粒間引き 2001年
をグラスに注ぎます。
昨日、大阪の有名ソムリエがテイスティングしていった…
その残りですが、栓をしていた状態から、
グラスに注いですぐは少し眠った状態。
でも外観をじっと見ると…

濃い。黒いほどに濃い。足にも色がある。
エッジにはまだ紫。いつになったら熟成するのか…
と思えるほどの色。
昼間・太陽光・昔造りの家なので、
普段、人工光に慣れている目が錯覚しているのでしょうか…。
それとも、このワインの持つ潜在力の現れなのでしょうか。

香は杏、鉄、干しイチジク。カカオ、ビターチョコ、下草、杉の木のニュアンスも。
エステル系の芳香成分も立ち上がってきて、
重鈍でない凝縮、重苦しくない高密度。
これは今まで知り得なかった精妙なバランス。

酸も綺麗、充実していて、持ち上がるフルボディ。
樽のニュアンスを感じてしまうのですが、
製法として樽は一切使用してないとのこと。
タンニンの質、それとも味の構成の差でしょうか、
温度がやや低くても、美味しく飲める。

後味は豊かで複雑、余韻も思い通りに伸びようとします。
こんなワインが、かなり前に造られていた…
なんて、衝撃の一言。

日本も広い!と感じずには居られなかった。
感動の一本です。

[To Be Continued…]

メルロー 2001 粒間引き[1]【仲村わいん工房】

Non がんこおやじの 手造りわいん
仲村わいん工房
Part20

nakamura50どうもイカんぞ。酔うと手ぶれがスゴい。
写真は小さくして、ごまかすしかないですねぇ。
本人はマトモなつもりなのですが、手先が震えるのかな?
ってことで、味利きの方は、酔えば酔うほどノってきて
佳境へと突入。

merlot2001この日の主役 メルロー2001年。
ただそれだけを記した無愛想な外観。
しかし、内容は飲んだ者だけが知り得る世界。

現二さんが、まだ経験も浅かった頃。
何をしたら良いか…懸命に模索をしていた。

デラウエアばかりの周囲の畑の中、
植えたメルローが十分に力を発揮し始めたこの年、
特に天候が良く、難しい間引きも、思い通り行えた。

素晴らしい収穫を目の前に、思いついたのは、
究極の原材料を得ること。
半分以上捨てたその収穫を冷蔵庫に持ち込み、
ダウンジャケットを3枚着込み、一粒一粒を選り分けた。
まだ若かったからこそできた…
というその作業は、我慢の上の我慢。
誰にも求められた作業ではないだけに、
「もぅ、えぇのと違う?これで止めようよ」
という誘惑の下で、黙々と続けられた。

ドイツで言うならベーレンアウスレーゼ。
珠玉の葡萄を仕込んだワインだ。
こんな手法を思ったとしても普通の人は実践しない。
それが理想の方法だったとしても…。

恐るべき品質への執念。
だからこそ、この領域に到達できたのだろう。

「がんこおやじ」とは父=光夫さんのことだと言う。
しかしその現二さんのことを「へんこ」(頑なな変わり者)と妻のさちこさんは言う。

傍から見てると、十分「がんこおやじ」。
でも先代も二代目も、求めていたのは、
飲み手のたった一言に違いない。

だからグラスに注いで香り、味わい、飲み干して言う。
「おいしい!」
…と。

[To Be Continued…]

カベルネソーヴィニヨン 2004【仲村わいん工房】

Non がんこおやじの手造りわいん
仲村わいん工房
Part19

nakamuraCabe1次はカベルネの2004年。
当然ながらノンフィルター。
昨日の抜栓ということで、よりパワーを発揮してます。

外観は黒っぽい赤。縁に熟成色は表れていません。
濃度があることを主張する外観です。

香は豊かで、黒系の果実にヨード、下草、
エステル系の香気成分もあります。
ほんの僅かだけ草と獣、でも程良いバランス。
余韻の中に塩キャラメル。

舌触り滑らかだけどふくよかで力強い。
タンニンは多く密度感があり、ボディも十分にフル。
後味豊かで余韻はかなり長い。

樽っぽい風味を感じるのだが、樽は使ってない。
カカオやビターチョコレートのニュアンス。

nakamuraCabe2一緒に飲んだ2004年メルローと充分に
双璧を為せるだけの内容。
2004年はスゴく良い年で、看板の
メルローが売り切れてるなら、
これで楽しんでおけば良いでしょう。

いや、こちらの方が好き…という人も、
きっと居ると思える力強さと美味しさ。

この年がいかに素晴らしい収穫を
仲村わいん工房にもたらしたか…が
理解できる仕上がりでした。

[To Be Continued…]

ブショネも神のお導き…【仲村わいん工房】

Non がんこおやじの 手造りわいん
仲村わいん工房
Part18

仲村ワイン21感動的なメルロー2004年。
しかし翌2005年も、さらに翌々年も、
葡萄の作柄が芳しくなく、仲村さんは、
看板ともなるべきメルローを、どう造るか…
と、悩んだとのこと。

スケールダウンして、スリムになっても、
2005年として造り、ヴィンテージを謳うか、
それとも年号を越えたブレンドを敢行して、
2004年に近い味香に仕上げるか…
迷いに迷って、お客さんに判断を任せた。
我が道進みながらも、お客様本位…
これが大阪人のえぇトコロ。

お客さんは、年号表示が無くなっても、できるだけ味が変わらない事を望んだ…とのこと。
そこで、2005・2006・2007をブレンドして、
ノン・ヴィンテージの大阪メルローが出来上がったのです。

という事で、ノンヴィンテージとなった新しいメルローも出してくれていたので、
2004年と比較してみようと飲みました。
が、すぐに感じてしまった「ブショネ」。

さぁ、これはどうしよう。
言うか、言うまいか…。
知らんぷりして、飲んで帰るのも手ではあるが…。
横のソムリエールの顔を見ると、やはり同じジレンマに陥っている。

だって作者を目の前にしてるんだから
そのワインを吐き出すのさえハバカられるのに…
でも、ウソを言うのは、このワインに対し、そして作者に対しても失礼過ぎます。

逡巡の後、覚悟を決め、言う事にしました。
ソムリエールも、「言った方が良い」という動作をしたので、
ブショネであることを告げました。
そして、できれば、同じ銘柄はここにないか…
あれば、飲みたい…と申し出たのですが、この場にはありませんでした。

そこで私は、仕入れて飲んでみる事にしました。
これだけ素晴らしい2004年メルローを飲まされ、
それに近い味をブレンドで仕上げたというノンヴィンテージのメルロー。
仕入れない訳にはいきませんから。

しかし、後日、時間をかけて飲む事によって、
私にまた、ロックの神が降りて来る事になりました。

このブショネは、彼の仕組んだいたずらだったのかも知れない…
と今は感じています。

[To Be Continued…]

メルロー2004年【仲村わいん工房】

Non がんこおやじの 手造りわいん
仲村わいん工房
Part17

6693_まずは、ここへ導いてくれた
「がんこおやじの手造りわいん」からスタート。
言うまでもありません。素晴らしい出来。
このレポートは後へ譲る事とします。

次は、仲村さん自慢のメルロー2004年。

この年は、極めてデキが良く、初めて年号表示をしたとのこと。
その言葉通り、驚かされる仕上がり。
適度に熟して来て、エステル系の要素も加わり、
圧倒的な品質。

一部ブログで、このメルローの仕上がりに
疑問を抱く書き込みがあったので
少し身構えて臨んだ…というのが本音。
「がんこおやじの手造りわいん」
が余りに素晴らしいから、その上のグレードとしての存在感が薄くなったのでは、
とも推測しましたが、それは杞憂となりました。

このワインを悪く言うのは、売り手の管理がズサンでコンディションが悪いか、
飲み方の設定や、味利き能力が無いかのいずれか…と断じて良い品質。

アロマとブーケ、果実味の下から湧き上がるカカオやタバコ、
エステル、プラム、干しイチジク…
ボディは膨らみ丸く、力強い。
伸びていく余韻は実に心地良い。
見事な仕上がりのワインです。

恐るべし2004年メルロー。
しかし、もう在庫がない…とうのが悲しいですね。

[To Be Continued…]

さちこ【仲村わいん工房】

Non がんこおやじの手造りワイン
仲村わいん工房
Part16

仲村ワイン20さてここからは、醸造所近くにある
ご実家にお邪魔して
テイスティングとなりました。

ずらっと並べられたワインは、赤。
これは常温に置かれていたので、
スタートは、冷蔵庫から出してきた白の
「手造りわいん さちこ」
となりました。

三ッ辻畑から、八丁橋畑へ向かう途中、
現二さんに聞かれた事を思い出しました。

「メルシャンの“きいろ香”をどう思う?」

私は、「面白いけど、あそこまで技術を投入しないと
香が出ないのは甲州という葡萄の弱点かも…
そして、締まりというか渋みが最後に来るのは
白ワインとして万人に受け容れられるかどうか…」
と答えました。

「手造りわいんさちこ」は、甲州60%、デラウェア30%、
リースリング10%のブレンド。
立ち上がりは、デラウェアの甘い香が漂います。
風味良く、残糖さえ感じてしまいそうですが、
残糖はほとんど無い…とのこと。

旨味多くボディもしっかりとしてきて、
何よりも“きいろ香”と似た、締まり・渋さ・が
最後の部分に現れ、きっちりとまとめます。

あぁ、この味構成だから、きいろ香の味を私に問うたんだな…
と思いました。
ただ、甲州だけで仕上げる気品の“きいろ香”と違い、
暖かみと優しさ、それでいてキッチリとしている
実利的なアプローチで迫ってくるのが分かります。

これ、おいしい!
傍らでソムリエールが騒いでます。
もっと気の利いたコメントは無いんかい…

甲州主体でも、これは大阪風。
旨さに迫る道筋が違って感じる個性派。
でも、美味という本質へ至るのは同じなのです。

[To Be Continued…]

この設備【仲村わいん工房】

Non がんこおやじの手造りワイン
仲村わいん工房
Part15

仲村ワイン05醸造所は、古い土蔵造りの民家。
壁の塗り方から推測するに、おそらく
第二次世界大戦前に建てられた物。
周囲には葡萄が繁り、独特の雰囲気。
中に入ると、土蔵造りゆえのひんやり感が。

タンクのまま貯蔵されているワインも各種。
瓶詰めされたワインもいくつもありました。

どこかで修行されたんですか?
と聞くと、ほとんど父親に教わった以外は、
独学だとか。

仲村ワイン19ただ、休止していたワイン造りを再び
立ち上げる時には、大和葡萄酒の先代に
ずいぶん助けて貰った…と仰ってました。

どうやって造るか、何か秘術があるか?
と現二さんに詰め寄ってみたのですが、
全然特殊な事はないし、
特別な事もやってない。
祖父・父がやってた事を引き継いだだけ…
だとか。

仲村ワイン16このハンド・メイドの搾汁機も
スゴい出来映えです。
南大阪は工作機械などを
多く作ってきた土地柄ですから、
図面無しで何でもできてしまう…。

嫁さんのお父さんに、こんなん作って…
って言ったら、これが仕上がりましてん。

搾る効率が悪い分、得られる液体は、
まさに一番搾り。
この滴りから作られるからこそ、
「がんこおやじ」なのでしょう。

[To Be Continued…]