10-0402 今月もワクワク!シェフのお料理!

2008 ティレルズ オールドワイナリー ピノノワール
Tyrrell’s Old Winery Pinot Noir

2007 ジャン・レオン テラソーラ ソーヴィニヨンブラン&チャレロ
Jean Leon Terrasola Sauvignon Blanc & Xarello Seleccion

c0178330_17521493この日、倉敷美観地区にあるフレンチの
フテューラ・フルールのシェフが、
またもワクワクするお料理を届けてくれた。

日向鶏のソテー
新じゃがとズッキーニの
パルミジャーノ添え

素材・調理手法、ともに明るい陽の光を感じさせるような仕上がり。
スパイスとハーブが巧みに組み込まれていて、
清々しい春の息吹を十分に楽しめそう。

ワインを選ぶ側も、春の暖かさと開放感に誘われ、
つい明るめな、陽の印象を感じさせるものになるのは、
お料理の力に影響されての事だろう。

赤か?白か?…という事になり、
えぇい!両方じゃ!とばかりに合わせてみる。

c0178330_17522441まずは、白。
スペインは、カタルーニャ地方、
段々畑を意味するテラソーラ。
国際品種ソーヴィニヨンブランをメインに、
土着のチャレロをブレンド。

その滑らかさ、まったり感、強すぎない草原の香が、
菜の花や、ジャガイモ、ハーブやズッキーニに
綺麗に寄り添う。
もちろん、日向鶏ともキッチリ合います。
文句なく、スルスルと飲めそうな組合せとなった。

そして次は、赤。
風味のしっかりある日向鶏を、鴨に見立てて
ピノノワールを引き合わせてみる。
2008年のオーストラリアはどうだったのだろう…
ピノなのに少し厚みを感じてしまう味構成、
それがまた、脂の乗った日向鶏と見事な相性をみせる。

おぉ…。これならバッチリ。
赤も白も、お料理と調和して、飲み手を喜ばせる事請け合いです。

近年、ワイン造りは、『ボーダーレス』化が進んでいる。
ドイツの造り手で、ニュージーランド、北イタリア、南フランスの
蔵元の子息達が研修をしていたりする。
技術や良い所を持ち帰り、更なる風味の発展に役立たせる。

お料理がフレンチでも、それを引き立てられるワインが
フランスでなければならない…という時代は
最早過去となるのかも知れない。
そんな事を再度考えさせられるような
見事なマリアージュを展開してくれた組合せ。

ぜひぜひ、お試しを!

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10-0302 今月も登場!シェフのお料理!

2006 シャトー・クーロンジュ ルージュ
ボルドー・AC

Chateau Coulonge Rouge Elve dans la Tradition
Daniel & Nicolas ROUX
Bordeaux A.C

100305_39今月は、行事が目白押しで、
少しスタートが遅れてしまった。
でもフテューラ・フルールのシェフは、
いつものようにワクワクするお料理を届けてくれた。

牛バベットのポワレ ロースト野菜添え
ソース ブール・マルシャン・ド・ヴァン

100305_40じっくりと見つめてみると…
バベット=ハラミを少し厚めに切った横に
ブール=バターのソース、
そして胡椒が少し散りばめられている。
ローストした野菜も合わせて、これはマリアージュの
王道を往ける実感がある。

ナイフで切って、一口頬張って噛みしめ
ソース、肉汁、そして湧き立つ風味を受け止めた後、
印象が合いそうなワインを選択する。

100305_41メルローとカベルネ、そして適度な樽貯蔵、
タンニンは強過ぎず、樽が微妙に効いてるもの…
ということで選んだのが、2006年のこのボルドー。
セパージュは、メルロー50%、カベルネ50%、
発酵はステンレスタンク、熟成は400Lの大樽で12ヶ月弱。
小樽(250L程度)でない貯蔵・熟成を
『Elve dans La Tradition』と表示しているのだろう。

場所は、ボルドーのアントル・ド・メール地区ムラン村、
この地区は白だとアントル・ド・メールACを名乗れるが、
赤を造ると、ただのボルドーAC。
だけど絶妙なバランス。そして均整の取れた味わい。

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フレンチ然としたこのお料理との調和は…
う~ん、うまい!
見事な調和を展開。
何よりも最初に口に入った時のバターソース、
噛みしめる寸前のロースト風味と胡椒、
さらに湧き出る肉汁…
三段階の味わいに、このワインは巧みに寄り添い、引き立てる。

OK!バッチリです。
今月もお楽しみ頂けます!

10-0131 来たよ今月も!シェフのお料理!

2000 シャトー・レ・ブリュエル
プルミエール・コート・ド・ブライ

Chateau Les Bruelles
Premieres Cotes de Blaye A.C

2月は短いから?
1月31日の昼過ぎ、ビストロ=フテューラ・フルールのシェフが
いつものようにお料理を持って現れた。
今月は、
六白黒豚のコンフィ ゴボウとレンズ豆のラグー添え
である。

100202_1豚の脂は調理法によって綺麗に落ち、
旨味だけが肉の中に残されているよう…。
これは脂っこくなく非常に食べ易い。
ソースは、ゴボウとレンズ豆の煮込み。
鉄っぽさとゴボウ独特の芳香、そして
微妙なハーブの香と落ち着いた味わいが、
お料理の本体を際立たせる。

脂を少なくして、表面がカリッと香ばしい豚肉…、鉄っぽさ…、
ハーブ…と思いを巡らす。

懸命に考える。
2000種を越えた在庫品の中で
最も適するワインは何か…
要素を集め、イメージを構築。適合するワインを検索。
お料理の味と、ワインの記憶データを、想像の中で調和させる。
どっぷりとヴァーチャル・リアリティ…
頭の中にシーンが浮かび、ダメ出しを繰り返していく。

食べた人の柔らかな笑顔を想像して、気合いを入れる。
こんな、幸せな苦しみを毎月繰り返させて貰えるとは、
ワイン屋冥利に尽きる。

今回、ピックアップしたのは、このワイン。

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メルローの鉄っぽさ、少しだけ青さを含んだハーブの香、
ミディアムより気持ちフルに寄ったボディが、
10年の熟成によってより優しくなり、
豚肉コンフィとの微妙な調和が展開される。

本来なら、プルミエ・コート・ド・ブライという地味な地区で
適当に消費されて終わってしまうボルドー・ワイン。

しかし、その粘土質土壌からの鉄分、微妙なハーブ香、
そしてキメの細やかなタンニンと、味わいの構成が織りなしていく、
柔らかく角を落とした風味は、
赤ワインとの調和が難しい豚肉とも巧みなマリアージュ。

机上の空論でなく、目の前にお料理があり、
実際に調和させている伴侶だからこそ、美味しさを提供できる。

流れは留まると淀む。絶え間ない努力を重ねてこそ、
清く美しい、見る人を楽しませる流れとなり得る。
だから研鑽を重ねる。流れ続けるその先には、
食べる人の笑顔が待っている…
そう信じている者二人のタッグは、
きっと確かなマリアージュの領域に到達できるだろう…
と信じている。

今月も上出来、ぜひお楽しみあれ。

10-0105 来たな今月も!マメなシェフめ!!

2007 ベルジュラック セック ブラン キュヴェ プレスティッジ
シャトー デ ゼサール
Bergerac Sec Blanc Cuvee Prestige
Chateau Des Eyssards

100106_01毎月初めに、
“今月のランチ”の試作品を持参して現れる
倉敷の美観地区にあるビストロ
フテューラ・フルールのオーナー・シェフ。

当店の年始営業が始まる本日5日、早速ご登場!

『讃岐コーチンのフリカッセ』
うぉぅ…盛り上がる響きのメニューじゃないの!

讃岐コーチンは、
香川県特産鶏で、コーチンの特徴=脚毛を備えた大型鶏、
この鶏を父親に持つ肉用タイプの讃岐コーチンの肉は、
歯ごたえとコクがあり、肉そのものの旨味がある香川が誇る地鶏
…ということで、素材的には極めて興味深い。

100106_02これを素材にしたフリカッセ。
肉質から軽めな赤なら十分に対応ができるだろうが、
今回は王道の白で押してみたい。
このメニューなら、当然しっかりと詰まって
飲み応えがあるもの。
そしてこのシェフの味付けならば、
凝縮していても重鈍でない旨味に満ちたもの…
という選択を強いられる。

と、難しげな事を言っているけれど、
実は既に心当たりあり!
パスカル・キュイセなる人物が造る、ベルジュラックの特上物、
2005年は豊作のあまり、息苦しいほどの力強さだった。
しかし2007年、伸び伸びとした果実味を内包した仕上がり。

100106_03これだよ、これこれ!
ってことで、マリアージュ検討。
よっしゃ!
心地良い果実味から、膨らむボディが、
ソースを巧みに受け止める。
ワイン単体の時は、焦げたオークの風味を強めに感じたが、
このフリカッセと同時に食せば、見事に節度を持ったバランス。

100106_04セパージュは、ソーヴィニヨンブラン40%、セミヨン30%、ミュスカデル30%と
いかにも調和を期待させるものだが、その作者の
思い通りに均衡が取れているかのよう。

南西地方に位置しながら、その造りは、ボルドー的な手法、
新樽・一年樽・二年樽を各々1/3ずつ使用して深く複雑な味わいを構築。
単体で飲んだ時に感じる、梨などのフルーツ、ナッツ、蜂蜜、そして焦臭が
シェフ入魂のお料理の影に見え隠れしながら楽しませてくれる…。

単体でも、オススメのこのワイン。
フテューラ・フルールのお料理とのマリアージュ。『超』を冠して、オススめしたい。
心も温か~くなる幸せの味わい、お試しあれ!

09-1203 今月も来た!シェフのお料理!

2007 ヴァン・ド・ペイ・ドック シラー
ポール・マス

Vin de Pays d’Oc Syrah
Paul Mas

倉敷美観地区の入り口にあるフレンチ・レストラン「フテューラ・フルール」。
ここのシェフ、お料理&ワインのマリアージュに殊の外熱心だ。
今日も休憩時間を利用して、湯気の立つ次のランチメニューを御持参下さった。
091204_1お料理は、仔羊のロースト ナヴァラン風。
元来この料理は煮込みだが、シェフ自身が
‘焼いた肉が好き’…
ということでアレンジ。仔羊のローストに
ナヴァラン風の蕪(かぶ)のソースを使ったもの。

ローストした肉からは、風味が立ち上がり、
肉汁が湧き出す。
その風味を好き…というのは、
肉好きの私としても非常に良く分かる。

091204_2そしてこのソースだ。
ナイフを入れ、口の中に入れると
色んな味わいが現れる。

お約束で選ぶなら、ロワール川流域の赤、
とちらかと言えば、少し軽めに仕上がった
ソミュール・シャンピニーのようなものを
考えるのが妥当なのかも知れない。

しかし、やや悪い年のカベルネフランは、
少し青臭さが出て、バランスが取れるのかも
知れないが、そういった痩せたスタイルは、
ワイン屋とすれば、敬遠してしまうので
該当在庫が無い。

091204_3ならば良年のシノン?と思いを巡らせる。
しかし、それだと原価が高くなり、
気軽に楽しんで貰いたい…という
シェフの思いから外れてしまう。

ということで、味わいから頭に浮かんだのが
ラングドック地方の巧者、シラー好きの男、
ポール・マス氏の造るこのワイン。

「シラーは臭いでしょ?」という私の問いに、

091204_4それは、造り手が下手だからだ。
心を込めて育て、上手く醸造させれば
心地良い香しかさせない品種だよ!
と、かつて倉敷で会食を共にした時の
彼の言葉が頭を過ぎったから。

グラスに深く濃い色合いの液体を注ぎ、
お肉の後を追いかける。
ペッパーの香ばしさ、美味しい肉汁、
さらにソースの蕪の風味…
覆うように黒系果実、滑らかさとタンニンが
巧みにハーモニーを奏でる。
次々と現れては消える、味の調和に
しばし声を止めながら…ゆっくりと楽しんだ。
少し羊は苦手…というWifeも、
「わぁ~、これは美味しい!」
思わずシェフもにっこり。

お料理を目の前に据え、2000種類のワイン在庫の中からの
最適な選択。
ここまで裏でやってることを、きっとお客様は気付いて下さる。
そして一言、最も期待する言葉を言って下さるはず…

そんな思いを込めてのコラボレーション・チョイス。
12月も楽しんで下さいね。